第2話 別世界へ

早速スキル 扉 を使って扉を造り学園から少し離れた誰もいない路地裏のようなところに出た。


享「よし、しっかり機能するな。」


スキルを使えたことを確認した享は教室に入ると学園長にスキルを獲得したことやスキルの説明を話すと、


蓮司「攻撃性がないね。」


蓮司「裏方になるだろうね。」


と言われてしまった。

今、1番稼げるのはブレイカーで間違いないが肉体労働よりかはまだマシと思う享であった。


蓮司「だが、無制限に使えるスキルなんてものは聞いたことがない。何回か使ったら待ち時間が必要なものはいくつか見たことがあるがね…。」


享をじっくりと見て


蓮司「これまたこっぴどくやられたね。」


享「まあ、でも今日で最後ですよ。」


蓮司「そうだといいがね。」


蓮司「まあせっかくスキルを手に入ったらしいしスキルについて今日は深掘りしようか。」


スキルとは持っているものの魂に直接刻まれるものであり、コピーなどの専用のスキルでそのスキルを使えたりするが、突然スキルが使えなくなったり、奪ったりするスキルはないこと。


だが、伝承や古文書によると奪取シージャーというスキルがあるということが書いてあるが、900年ほど前のものでありそこから奪取について書かれたものは一つもなく現在でもそのスキルを持っているものは現れていないためあくまでもお伽話とされていること。


スキルは個人情報であるためスキル詳細を教えるのは自己責任であること。


スキルを強くするには日々使い続けること。


魂に刻まれたものであるため、名称が変わったり、能力が変わったりしないこと。


これらのことを教わった。


靴の中を見るとまた

「裏山に来い」

と書かれた紙があったので、スキルを少し使って体に慣れさせてから、裏山へ向かった。


すると3人はもう準備ができているようで魔法を放とうとしていた。


上と下、そして秀孝の手のひらに魔法陣が展開され、魔法が発動される直前、享はスキル 扉 を使用しまず明秀の背後に回り、足を引っ掛けて転ばせ、


その次に秀孝の横腹に蹴りを入れ、さらに秀人の正面に扉が出現しそこから顔面に飛び膝蹴りをした。


秀人は鼻から血を出しフラフラした状態で顔が真っ赤になり怒っているのかスキル 狂戦士 を発動した。狂戦士を発動した秀人は昨日は体が少し大きくなる程度だったが今は血管が浮き出るほど筋肉が膨張し、少し紫がかり、体は3倍ほど大きくなった。


秀人「ウガアアアァァァ」


意識がないのか白目を剥いて襲いかかって来るが体が慣れていないのか、足元がおぼついていない。


享は秀人の眼前に扉を造るとこめかみのところに回し蹴りをいれ、倒れる前にアッパーを入れてそのまま秀人は仰向けのまま気絶し狂戦士は解除された。


秀孝と明秀は逃げるように秀人を連れていった。

一息つき体を休ませてながら享は思考していた。


享(俺、意外と戦えたんだな。)

享(昨日は報復がひどくなることを恐れて相手の動きを見ていたのが功を奏したな。)


などの考え事をしてから校門に行くと美羽が待っており、声をかけると


美羽「今日はやられなかったんだね。」


享「ああ、スキルが発現したからな。」


享「扉と任務っていうスキルだ。」


享は美羽になら話してもいいだろうと、スキルの説明をした。


美羽「ふーん。でも不思議だね家に帰って睡魔が来てからスキルが発現するなんて。普通は睡魔も来ないし2つ同時にっていうのも前例がないし...。何より発現した条件がわからないのがね。」

享「運が良かったんだろ」


話が一通り終わり、家へ向かおうとすると享が突然苦しみだした。


美羽「大丈夫!?」


享「ああ 大…夫」


そうすると享の頭の中に声が聞こえてきた

世界「スキ…の…化を始……す」

その声を聞き終わった後、享は意識を失い倒れてしまった。




目を覚ますとFクラスの教室におり、隣にいた美羽が泣きながら享に抱きついた。


美羽「良かった…。ほんとに良かった。」


享「(頭を撫でながら)ああ、大丈夫だよ。」


享は蓮司がこちらを見ているのに気づき蓮司に起こったことを聞いた。倒れた享を美羽が蓮司にまで持っていき、教室の中で休ませて1時間ほどで目を覚ましたと言う。


蓮司「それで?変わったことは?」


享「意識を失う前に進化を始めるとか言われました。」


享「確認します。」


スキルを確認すると任務の内容が一新されており、

扉も次元扉ディメンションゲートとなっていた。

そのことを説明すると


蓮司「人類の歴史上初めてですよ。こんなこと。」


美羽「ええ、そうですね。」


享「取り敢えず使ってみますね。」


次元扉を使用すると空間が割れ、中が虹のようにたくさんの色が混ざってウネウネと動いていた。


享「中に、入って見ます。」


享が中に入ると地球では見たこともない美しい景色に王国の城壁が遠くに見え、まさに別世界と言っていいほど空気が澄んでいた。


蓮司「どんな感じでしたか?」


享「まるで別世界のようでした。」


享「…なぜかあの世界に行かなければならない気がします。」


蓮司「そうですか。では学園休講の処置を取らせてもらいます。」


美羽「頑張ってきてね。」


享「ええ、わかりました。では、行ってきます。」


そう言うと享は中へ入り、扉が閉じてしまった。


美羽「大丈夫でしょうか?」


蓮司「……大丈夫でしょう。」



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筆者

小説を初めて書いているので改良点や良かったところ、悪かったところ、不適切な表現など

感想を書いてもらえると話を書く時それを活かそうと思いますのでぜひ気軽に書いてくださると嬉しいです

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