夏休み、過ぎてく一日

雨に濡れ　ふらふらと飛ぶ　モンシロチョウ　すずめがさっと　翅を散らした

風吹いて　朝露光る　青苗が　ざわざわ揺れる　風鈴が鳴る

晩春に　大きくなれと　愛を込め　植えたアサガオが　花を咲かせた

雨降って　湧いたミミズが　カピカピに　アスファルト上で　干からびている

縁側で　アイスを食べる　地に落ちた　セミの死骸を　カラスがついばむ

じりじりと　バッタに迫る　セミが鳴く　きつい日差しが　肌を焼いていく

裏庭に　びっしり生えた　雑草を　引き抜いていく　バッタが飛び散る

軒先の　松にバナナを　塗りたくる　アリの行列が　でき始めていた

ゆらゆらと　蚊取り線香の　煙立つ　一匹の蚊を　パンっと仕留めた

昨夜まで　輝いていた　ホタルたちは　雨に喰われた　今夜は暗い