「新会長は君だ!~俺の知らない俺が会見中~」

「あっレオナルドぉ本当にここに住んでんだねぇ」

「おう本郷じゃねぇか。まあ座ってゆっくりしてけや」

「だからなんでも言ってますけどここはあなたの家ではなくて私の生徒会室なんですわよ」

「まーだそんな固い事いってんのか?高峰って言ったっけ?こんなのはな住んだもん勝ちなんだよ常識だろ?」

「そんな常識ありませんわよ」

「毎朝毎朝良くこのやり取りできるね。高峰さんももう諦めたら?」

「あきらめられるわけありませんわ。生徒会室を取り上げられたあの苦しい時代を乗り越え奪還した生徒会室をこのような形で乗っ取られるだなんて耐えられませんわ」

「耐える必要なんかねえよ気にしなきゃいいだけだ」

「気になりますわよ」

「私は・・・にぎやかで楽しい・・・」

「香春!良い事を言うね。だろ?」

「俺も別にいいぜ犬小屋卒業して家に帰れるようになったからよ」

「相模原は勝手に犬小屋にいただけだろ俺みたいに強制犬小屋じゃないだろ」

「徹がここに住むなら僕も学校に泊まろうかなぁ」

「あなたは帰る家があるでしょ」

「水無月とかも、みんなでここでお泊りとかしたら良いのにぃ」

「いやよ、ここは乙女の危険地帯よ」


こんな感じで最近の生徒会室はとっても賑やかだ。


「おっ?なんか超能力協会から通知が来てるぞ」

「えっなんで本部ビル潰れてるし事実上解散状態じゃないの?」

「私の所にも来てるわね」

「ボマーさん居たの?」

「そりゃいるわよ。ここに住んでるんだから」

「おいおいなんか新会長決まったらしいぞ」

「えっマジ?これで新会長候補争いから解放されるよ。っで誰に決まったの?」

「えーっと・・・」

「なになに?」

父さんがスマホの画面を俺に見せてきた。

なになに・・・。


新会長決定!!


新会長は渡瀬徹


今この時から新しい超能力協会が始まる!

悪魔がいない健全な協会へ!


1時間後に新会長からの挨拶動画配信予定



「ちょっと待て俺は何にも知らないぞ!なんにも聞いてない。いつの間にか会長になった?」

「渡瀬・・・いや徹・・・ついにこの時が来たのね私たちが結婚を前提にお付き合いをする時が会長にしてナンバーワンの息子素敵ね」

「水無月さん・・付き合えるのは嬉しいんだけど会長の件俺知らない会見の予定ないし」

「どういうこと?」

「俺の知らないところで俺の知らないことが起きていて、でも俺の事を言っている。出来れば同姓同名の別人の事であって欲しいんだけど・・・1時間後に会見とか本当に意味わかんないし」

「そうよね。1時間後に会見する人間がこんなところにいちゃだめよね。何をしてるの早く行きなさいよ」

「どこへ?どこで会見するかも知らないのに」

「本郷さんは何か知っているの?」

「んー僕は知らなーい。まあ会見見てみたらわかるんじゃない?」


そして1時間後、会見をする本人が生徒会室にいるのに会見が始まった。


「只今より渡瀬徹新会長の会長就任会見を始めます」


司会を進行しているのは・・・ボンバー掛川こと掛川洋子・・・ボンバー?


「いや?ここにいるよね・・・おまえは誰だ?」

「掛川よ掛川洋子よ」

「じゃああそこの映像に映ってるのは誰よ?」

「さあ?私が聞きたいわよ」


「新会長の入場です」


映像の中に映る新会長・・・俺だ。

俺がいる。


「なになに怖いんだけど渡瀬が2人いるわ。なんかきもいんだけど」

「きもいって・・・気持ち悪くなってるのは俺のほうだよ・・・この映像なんだよ」


「私が会長となった今超能力協会から一切の悪魔を排除します!!本日より悪魔および悪魔に協力的な超能力者を一掃します。今日から1か月悪魔狩り強化月間とします」


「おいおい渡瀬なんて宣言すんだよ私を殺す気か?」

「亜里坂さん・・・俺にそんな意思はないよ」

「じゃあなんだよあれは?」

「だから俺が聞きたいんだって・・・父さんあれなんだよ」

「いや見たままだろおまえが会長になって悪魔狩りを宣言した」

「だから俺はここにいるし宣言してないんだよ」

「おまえは言うこと聞かなかったからな」

「言うこと?誰の?」

「超能力協会の・・・ほら新体制派みたいなのいるじゃん」

「なんか前に襲われたけど・・・」

「俺が言うこと聞かないから息子を神輿に乗せて担ごうとしたのに抵抗したからおまえの名声だけ利用して後はAIとかそんなんにやらせてんだろうよ」

「俺にそんな名声ないだろ」

「そう思っているのはお前だけだランキングナンバーワンの息子ってのは結構影響力あるんだぜ。親の七光りだろうともよ」

「知らねぇしかもランキング1位とか言われてもさランク外がここにいるからすごさが伝わらないよ」

「本郷さぁ今父の偉大さが息子に伝わる大事なところなんだけどお前ランク外の件バラしちゃったの?」

「別に隠してないしぃ」

「まあおまえの正確ならそうだろうけど」

「父さんがすごいとかすごくないとかどうでも良いんだけどこの先どうしたらいいだよ勝手に名前使われてるし変な宣言してるし」

「さあなあ・・・まあ新体制派の本部に行ってぶっ潰すしかねぇんじゃねかな。これだけ勝手なことされたらさ」

「なんか他人事だなお前も行くんだよな?」

「何言ってんだよ俺は行かねえよ。ここで学校生活を堪能するんだよ。なんせ今迄みたいに生霊にならなくても学校にいられるんだぞ。楽しむしかないだろ」

「いや・・・戦えよ!」

「いやだ俺は学校生活を堪能する一瞬たりとも学校から出ない」

「生霊が地縛霊になっただけじゃねぇか!」

「霊じゃねぇよ生きてんだからよ、まあどうせ本郷が一緒に行くだろうから俺がいなくても問題ねぇよ」

「本郷さん行くの?」

「行くよぉ僕は徹が行くなら必ず行くよぉ」

「よし決まりだ!おまえら2人で今回の協会の問題解決してこい!おれはここで良い知らせを待ってるぞ」


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