とは言えど恋がなくともなんとでも
折戸みおこ
とは言えど恋がなくともなんとでも
「こんなんじゃ男も寄ってこないぞ」と5歳の頃の父の言葉が
起き抜けに鏡を見やる首からは剥がれて落ちる白い鱗たち
ありのままの自分を好きになりましょうありのままってどこまでですか
ふくらはぎ歪な花がぽつぽつと咲いたまんまで枯れないでいる
軟膏はプラスチックの壺にあり資本主義です健康なんて
関節にひび割れ入る今わたし最小単位の砂漠してます
化粧水乳液クリーム保湿して保湿して保湿して保湿して
肌の奥燻り続く熱があり宙に浮かんで寝れたらいいな
できるだけ爪は短く切りませうできるだけ傷つかないやうに
お父さんあれから何度か恋をして無事に女として生きてます
とは言えど恋がなくともなんとでも 折戸みおこ @mioko_cocoa
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