第一話

公立語録場高校

一年・男子・帰宅部 

名前を古田景

彼についての話を書いていく。





仲のいい友達、もといボッチ回避グループというものは一か月にして出来上がる。

このグループ形成が学園ライフの明暗を分ける超重要イベントで、みんな躍起になって人間関係を増やそうとする。


「~~中学出身っす。どこ中っすか?」

「▽□中学っす。吹奏楽が強いとこっす。」

とか

「受験の時、教室同じでしたよね?」

「っえ!あの人っすか。」


始めの一か月くらいは、ため敬語を使ってじんわじんわ距離を詰めていったりする。

グループラインが出来上がる頃には、休み時間メンバーが固まっている。


五月、ゴールデンウィークのど真ん中。

オリエンテーションに自己紹介、たいていのスタートダッシュ行事を逃した景は

公園のブランコに乗り一人、放心していた。


「うん!なくなった、希望、彼女、友達との買い食いの日々。あははははははは。」

いや、放心ではなくブランコを全力で漕ぎながら、壊れていた。


「体育の時だって、修学旅行の時だって一人、つくしのように突っ立って先生に収穫されるんだろう。先生とのペア行動、、、可愛い先生だったりしないんだろうか。」


「あるわけねーーーーーーーーーーよな!!!!!!!!!!!」


景はGW後のクラスのことを恐れていた。


「ある程度固まったグループでカラオケなり遊びに行ってどんなヤツか知る期間がGWなんだ。相手を知りさらに仲良くなったクラスの中に一か月休んでたヤツが飛び込み参加したらまずいでしょーが!」


そう言って心の内を吐き出し景はブランコから降り



「、、、、、帰ろう。学校の用意をしなきゃ。」

と言った。


入学式から一か月後(GW後)に学校に来た一人の新入生、それが古田景である。





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