カードの反撃
ったい何が起こったのだろうか?あいつがどんどん縮んでいく。そして、元のサイズに戻った。あまりに一瞬の出来事に周りの人間だけでなく本人さえも理解が追いついていなかった。
「どうなってんだ!俺は解除してないぞ?こうなったらもう一度!」
「無駄だよ」
「またお前か、神崎玲央!無駄ってどういうことだ?お前が何かしたのか?」
「君が解除したんじゃないなら何か他の力が働いたと考えるのが普通でしょ。そもそも相手の力量が分からないのに後先考えずに速攻って……。君結構馬鹿でしょ?」
「てめぇが何かしてやがるのか?まあ、笑ってられるのも今のうちだ。俺が戦えなくても、俺の仲間がすぐにてめぇをぶっ殺す!おい、こいつを殺せ!今すぐにだ!」
しかし、誰も駆けつけてこない。
「誰もこないよ。君のお仲間は僕の仲間がすでに捕らえているだろうしね。そろそろ僕のカードのことを教えてあげる。僕のカードはダイヤのA『イミテイター』。大まかに言えば、相手の能力のコピーだ。僕がコピーしている間はそのカードが発動できなくなる。君が今その状態ってことだね。何でコピーしているのに体が巨大化していないかというと、自身の体に干渉するような能力は使えないから」
「お前が俺のカードをコピーしてるだけなら、俺の仲間はお前以外の奴らで片付けたのか?」
「僕はコピーできるのは一つだと言った覚えはないよ。仲間の能力を高めるカードもコピーしているんだ。まあ、僕の仲間は強いからこんなことしなくても大丈夫だったかもしれないけど、念のためね」
「なんだよ、それ。チートスキルじゃねぇか……。」
男はすっかり戦意喪失してしまったように見えた。
「みんなのところに戻らないといけないから、もういくね。一応気絶させておくね」
男の首に手刀を一振りし気絶させた後、みんなのところに戻ろうと後ろを振り返ると、みんなが立っていた。
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