第4話

「お疲れ様です。セキュリティーの岩本です。3番アラーム鳴ってるんで確認してもらえますか。はい。よろしくお願いします」  

 電話を切る。   

 そのあとすぐ、パソコンのアラームが連続で10個ほど鳴った。

「ん、なんだ?」

 一度にこんなに鳴るのは珍しいことだった。カメラを切り替える。

「うわ」

 人が血だらけで倒れている映像が映った。

「なんで?」

 いったいなにがあったのだろうか。

 電話をする。が、誰もでない。

 パソコンモニターのカメラを切り替えて、複数の場所を見れるようにした。

「ん?」

 素っ裸で様子のおかしい男がいた。顔を白塗りにしている。

「は?」

 唖然とする。意味が分からなかった。しかも、

「うわ、包丁持ってるぞこいつ」

 男はカメラに目線を送ってきた。

 岩本はゾッとした。

「こっちみた。こわ」

 電話を握る。

「警察に電話しなきゃ」


 その後、警察が到着するが、白塗りの男は捕まらなかった。その施設には夜勤当番の人が一人いただけだった。その人は亡くなってしまった。今回の事件は全国ニュースになった。もちろん岩本にも事情聴取がきた。


 階段を上がり、トイレで用を済ませた。手を洗う。 

 今日も岩本は夜勤だった。

 監視室でカップラーメンを食べている。

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