第2話

 岩本はスマホの動画を止め、電話をかけた。

「お疲れ様です。セキュリティーの岩本です。8番アラームが鳴ってるんで確認してもらえますか。はい。よろしくお願いします」 

 電話を切る。スマホの動画を再生。

 こうゆう仕事を1日14時間やっている。そろそろお昼の仕事に移りたい。と岩本は考えていた。

 カメラを眺めている。

「うわ、まただ」

 カメラに映っているのは暗いロッカールーム。もやのような白い火の玉がゆらゆらと飛んでいる。

「こえー。幽霊だよなこれ」

 モニターを見つめてからカメラを違う画面に切り替える。寝ている人の映像。

「さぼってんなこの人。まあいいけど」 

 画面が切り替わる。ソファに座る人、ズボンを下ろす。

 画面を切り替える。いちゃつく男女の映像。

「この人達、仲いいな」

 頬杖をついて、二人の男女がちちくりあっているのを眺める。

 画面を切り替える。

 岩本はうとうとしていた。パソコンからアラーム音。ビクッとする。

「やっべ」

 電話をかける。

 新作カップラーメンを食べることにした。電気ケトルのお湯をカップラーメンに注ぐ。

 3分。

「これ、うめえじゃん」

 ラーメンをすする。

 モニターを見ている。喧嘩している職員二人。

「うわあ、なんか喧嘩してるけど大丈夫?」

 缶コーヒーを飲む。岩本は渋い顔をした。

「そろそろ歯医者行かないとなあ」

歯が痛んできていたのだ。

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