第13話 「放送室」
この日、私は友人と3人で廃校に肝試しに来た
「これは雰囲気あるねぇー、幽霊がいそうな感じ」
「あの放送室の噂も期待できそうですね...怖っ」
「何で手前等はそんなに楽しそうなんだ...?俺、やめときゃよかったなァ...」
「さてさて、早速中に入ろうか」
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この学校には、とある怖い噂がある。
4階にある放送室で話すと、放送室に閉じ込められて亡くなった女の子の幽霊が現れるというもの。
今日は、その噂を確かめるべくここに来た。
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「校舎内はなんかひんやりしてるね...」
「ひとまず、どこかの教室に入りません?」
「嗚呼、そうしようか」
トコトコ...
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「あの、放送室に行く人、じゃんけんで決めません?」
「その方が肝試し感あってドキドキするんじゃないでしょうか」
「はァッ!?一人で行くのかよ!?」
「良いね、それ賛成」
「俺は嫌だからな!」
「いいじゃあないか、じゃんけんに勝てば」
「......絶対負けねぇ」
「それじゃ、行くよ」
「じゃーんけんっ」
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「俺が...負けた、だと...ッ」
「あらら、仕方ないですよね、頑張って下さい」
「二人共、絶対この教室にいろよ」
「わかってるよ......無理はしないでね」
「もうだめだって思ったら直ぐ戻ってきてくださいよ?」
「もしちゃんと放送室まで行って喋ったら、1ヶ月間毎日アイス奢るよ!もちろん高級なやつでも良いよ!」
「それ絶対約束だからな!」
「行ってくる!ちゃんと放送聞いとけよ!」
「Aさんノリノリで行きましたね...アイスの力...凄っ...」
「期待して待ってようか」
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数分後。
ピーンポーンパーンポーン
『ギャハハハハッ!!』
「!?」
「何ですか今の笑い声...」
「A、普通に喋ればいいのに」
「緊張したんじゃないですか?」
「放送室の幽霊さんが現れるかもしれないし、私達も向かおうか」
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その時、教室のドアが開いた。
「ッ!?」
「やっぱ無理だろこれ...!怖ぇ...!!」
教室に入ってきたのは泣きじゃくるAだった。
「無理って...どういう事ですか?」
「今、ちゃんと放送掛かってたんですけど...」
「は...?」
「俺、怖くなって...放送室入る前に引き返してきたんだが...」
「え......」
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〚 解説 〛
とても怖いお話でしたね...
今回はお話を見て理解した方が多いと思いますが、一応解説です
肝試しに廃校へ訪れた3人。放送室の幽霊の噂を確かめるのが一番の目的でした。
じゃんけんに負けたAくんが一人で放送室に向かい、なんとか放送したかのように思えましたが、すぐにAくんは戻ってきました。放送室まで云ったが怖くて引き返した、と。
つまり、放送の声は幽霊のものだったという事です。
この3人は、校舎を出て無事に帰ることが出来るのでしょうか。
心霊スポット、肝試し...ボクは怖いから遠慮したいです
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