第11話 「あの子のおかげ」
「(えーっと、次は体育の授業か、)」
スタッ
タッタッタッタッ
「次体育だよー、更衣室行こ!」
「あーごめん、今日はちょっと...」
「僕じゃなくて、他の人と行ってくれないかな...?」
.・゜゜・ ・゜゜・.
最近、クラスのみんなから冷たくされたり、無視されたりしていた。
「ボク...何かした、?」
「Aくん、大丈夫?俺と一緒に行こ!」
私が辛い時、人気者のBくんだけは気軽に話しかけてくれた。
怖い人だという噂を小耳に挟んだことがあったが、全くそんなことはなかった。
優しくて、格好良くて、頭が良くて、運動もできて完璧な子だった。
.・゜゜・ ・゜゜・..・゜゜・ ・゜゜・.
Bくんは友達が大勢いたので、毎日ずっと一緒にいるとこはできなかったが
屋上に呼び出してくれたり、教室でも笑顔を向けてくれたりして、僕を支えてくれていた。
.・゜゜・ ・゜゜・..・゜゜・ ・゜゜・.
Bくんのおかげで毎日学校に通えていたが、ある時悲しい知らせが入った。
「!?」
Bくんが転校することになってしまったのだ
Bくんが転校してしまったらボクはこれからどうしていけばいいのか分からなった。
.・゜゜・ ・゜゜・..・゜゜・ ・゜゜・.
時は過ぎ、あっという間にBくんは転校してしまった。
「...ッ」
.・゜゜・ ・゜゜・..・゜゜・ ・゜゜・.
Bくんがいない学校生活は不安で頭がいっぱいだったが、そんな不安は直ぐに解消された。
Bくんが転校したのと同時に、ボクに対するいじめがなくなったのだ。
きっと、転向する前にBくんがクラスメイトにいじめを辞めるよう呼びかけてくれたのだろうと思った。
Bくんには感謝でいっぱいだ。
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〚 解説 〛
クラスメイトから冷たくされたり、無視されたりしていた主人公。辛いときに声をかけてくれたのは人気者のBくんでした。
Bくんの存在のおかげで主人公は学校に通えていましたが、ある時Bくんは転校してしまいました。
これからの学校生活に不安を抱えていましたが、Bくんの転校と同時に主人公へのいじめはなくなりました。
転校する前に呼びかけてくれたのだと、Bくんに感謝する主人公でしたが、少し違和感がありますよね?
Bくんの転校と同時にいじめがなくなったのは
主犯格がBくんだったから、という可能性が高そうですね。
人気者のBくんは恐らく影響力があるため、主人公をいじめることにクラスメイト達は逆らうことが出来なかったのでしょう。
主人公をターゲットにしながら、仲良しのフリをする...Bくんは噂通り怖い人ですね。
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