第10話 「カミナリ」(海外の怖い話)

「着いたわ!今日からママとAは二人でここに住むのよ!」

「わぁーい!」

夫と離婚し、この日から古い一軒家を借りて3歳の息子との二人暮らしが始まろうとしていた。

「さて、ちょっと古いお家だから、引っ越し屋さんが来る前に掃除しよう!」

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ザーザー...

ピカッゴロゴロ

その日の夜は、ひどい雨と雷がなっていた。

「天気大荒れだなぁ、朝には晴れるかな?」

.・゜゜・ ・゜゜・. .・゜゜・ ・゜゜・.

翌朝。

「ママぁー!おはよー!」

「夜カミナリがピカピカしてたね!」

「おはよう!そうだねぇ、雷も雨もすごかったねぇ。怖くなかった?」

「ぼく全然怖くないよ!」

息子は昨日の雷を怖がるどころか、はしゃいでいる様子だった。

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数日後。

「ママぁー!窓からカミナリが見えたんだよ!」

息子がまた、楽しそうに雷の話をしていた。

「えぇ?昨日の夜は晴れてたから、カミナリなんて鳴ってなかったでしょう?」

「ぼく見たよ!窓がピカってなってたもん!」

「そっかそっか、見えたんだねー」

夢でも見たのか、寝ぼけていたのか、この時はそんなふうに思っていたが

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息子はその後も、週に2度くらいの頻度で雷が見えたと言うようになった。

今思えば、もっと息子の言葉の意味を理解しようとするべきだったと後悔している。

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「やだ...こんな怖い人が近くに住んでいたなんて...」

この日、小さな子供を盗撮していたという男が近所で逮捕されたというニュースを見た。

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その後、私のもとに警察から連絡があり、息子も写真を取られていたことを知った。

私は、男が逮捕されるつい一週間前に息子とした会話を思い出した。

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「スー...スー...ままぁ...」

「んー?なぁに?」

「あのねぇ、もう窓からカミナリ見えないんだよ」

「そうなの?それなら安心して眠れるわね」

「カミナリはね、」

「今はクローゼットの中にいるんだよ」

スタッ(椅子から降りる)

タッタッタッタッ

.・゜゜・ ・゜゜・..・゜゜・ ・゜゜・.

今回は解説なしです

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