第9話 覧歩卯じいさんの宝だった

 土蔵を調べると、新な古問書が出てきた。


 この謎解きは直ぐに終った。


阿河沙あがさばあ様から東に500歩

 弘化八年吉日、覧歩卯らんぽう

 ※弘化8年は西暦1848年


 書かれて居たのはそれだけだったが、既に宝は見付けてる、阿河沙ばあさんの宝から東に500歩の所に宝が有った。


 因に阿河沙ばあさんの、金の宝箱も埋め直し見なかった事にした。


 埋蔵金発掘は夢があるが、夢は夢のままにして置かないと、煩わしい問題が発生するって事だった。





 おじさんと一緒に、僕とワトは土蔵の収容物件を調べた。


 一階は古問書や掛軸古伊万里が多く置かれていた。

 二階はカラクリ物か? 最奥の壁に鎧や甲冑が、ずらりと並べられていた。

「これでざっとだが、全て確認出来た」


 コナンが甲冑の間に入り込み「にゃん!!」

 と鳴いてる「コナン、何か見付けたか?」


 甲冑を、おじさんと協力して動かすと、ぽっかり穴が空いてる。

「隠し部屋?」


 土蔵の壁は分厚く出来てるので、誤魔化された。

 一階なら、気付くかも知れないが、二階では完全に騙された。


 ハンドライトを照らしながら、穴を潜った。

「桐の箪笥だ側は黒檀を貼って強化……成る程じいさん戦後GHQからの隠しだな! 見てご覧」


 ※戦後GHQ占領軍の厳しい刀狩りが実施され、日本刀の価値も分からない者達に多くの日本刀を没収され海外に持ち出された。


 5段のタンス全て刀がギッシリ入っていた。

 もう1つのタンス5段に大小火縄銃が収納されていた。


「刀と火縄銃、欲しかったらあげるよ、未登録だから登録後に成るが」

「手入れが面倒そう、要らない」

「ホームス! 刀! 真剣だよ! せめて短刀くらい貰ったら?」


「……じゃ、これください」

 おじさんは、刀をさやから抜いて、握りの所何か押して竹の小さな棒を抜いた。

 刀を握った手首をトントン叩き、刀の刃を握りから抜いた。


 ライトを照らし。

「『備前国住 長船助定』ざっと45㎝か? 奉結君良いのを選んだな! 名刀長船の脇差しだね」


「この部分を柄と言い、この竹は目釘と言う。

 登録を済ませ渡す時、打ち粉と丁子油ちょうじゆで手入れの遣り方教える、観賞用なら一年に一度で十分だ」


 僕はこくこく頷いた。

 ワトは大刀を抱いてる。

「ワト? そんな長い刀抜けるか?」


「刀の定寸は、二尺三寸五分なんだが、これは二尺五寸以上在りそうだ珍しい大刀だな。

 因に30㎝以下が短刀

 30~60㎝以下が脇差し

 60㎝以上が刀とされている」


 このウンチク何かの役に立つだろうか。

 今回もコナンのお手柄だった。

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