第10話 バカンスを楽しむ、が……

「ホームス、泳ぎに行こう!!」

「今日は夏の宿題かたずけるつもりだ」


「こんな避暑地に来てまで、がり勉君みたいな事言わない!!」

「宿題しないと、夏休みの最後に慌てる事になるぞ」

「ホームスに任せるか、宿題未提出するもん!」


「そこまで達観たっかんって、いっそ清々すがすがしいな」

「誉めるな! 照れるぞ?」

「全く誉めて無いが……」


「奉結君、倭都が置いてきた夏の宿題、優秀なバイト雇ってやらせて居る、帰って写せば良いだろう、釣りに行こう!」

 おじさんも結構無茶苦茶だな?


 と思いながら、ワトに引っ張られ湖に来てしまった。


「奉結君、この湖は和多湖って名だぞ、因にここの一帯を凪町和多と言う、この一帯を先祖は田畑に一切して居ない、もし田畑にして居たなら、戦後小作制度廃止された時、分割支給され、不在地主として田畑は無くなっていた、広大な土地が残って居るのは固定資産税が無料みたいに安い利用価値の無い荒れ地だからだ、ゴルフ場にしたがった業者に売らなくて良かった、宝の埋蔵地」


 釣りをしながらの雑談だ。

 避暑には良い所だが、冬は『凪の吹き下ろしに嫁が持たん』と言われる様に厳しい積雪の土地らしい。


 しかしこの湖の眺めは最高だ、湖に山脈が写り絵はがきの様に綺麗だ不便を楽しむ余裕が出来る中年に成って来たい所だ。


 おじさんは、和多湖にますが居ると言ってたが、釣れなかった、変な魚はリリースした。



 帰りにコナンが三ヶ所穴を掘ってた。

 多分宝の埋蔵地なのだろうが、掘り出すと面倒、おじさんはざっとした地図を作製し帰宅した。


 和多家のご先祖、暗号書と宝を埋蔵する趣味を代々続けた様だ。

 あきれた!!


「コナンを連れて早く帰らないと、宝箱のインフレ起こしそうだな」


「そう、だな……帰るか」

「お父さん、ここを別荘避暑地にするならトイレ簡易水洗にしてよ!! 外の汲み取りトイレに、ポータブルトイレってもう嫌!!」


「奉結君に謎解きして貰う為、電気に水道は業者に頼んだが、トイレは気付かんかった。

 済まん事をした…私とすれば、もう少し休暇を楽しみたかった」


(娘と婿と一緒に遊ぶチャンスなんて、滅多にないからな……まさか御先祖様、こぞって宝埋蔵マニアだったとは思わんかった)


 おじさんがなんかブツブツ言ってたが、翌朝家にかえる事になり、高校生探偵奉結への依頼は完了した。


 おじさん差し入れの、無駄に大量の食材はそのまま持って帰った。


 埋蔵金はもう嫌だ、早く帰って日常的事件の推理解決したいよ!!

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