殻に籠る
田代唯葦
殻に籠る
頰がひんやりする 命名よだれ池 夢のなか鼻でわらう
まくらにあせものはんこ 赤と茶色の点 でたらめに結んだ星座
ぼー…っとしてて焦る秒針 正午の時報に恋はみずいろ 雲すいすい
次へ次へ急かすページ 押し花 振り落とされた 弱ったチョウのよう
罠に掛かった羽虫の行く末 見届ける眼差しを返す鏡
好ましくは優れた虫より並みの人 ホコリ被った賞状とうぬぼれ
裁かるる死と太陽の男 食卓の議場に不在の子
社会性の残滓がもっともだと訴えることはばかげている
不条理の思うがままにイモムシは直立歩行 繭はシェルター
殻に籠る 田代唯葦 @iwanami1073
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