第2話
部屋にいたであろう霊を祓ってもらいソラとの生活にも慣れ始めた頃だった。休日だからソラのご飯買いに行って電気屋でも行こうかなと呑気に考えていたら着信がなった。辻山からだった。
なんだこいつ今頃俺が散々かけた時出なかったくせしやがってと思いながらも一応でてみた。
辻山「義男すまんかったな、色々あって連絡できなくて申し訳ない。」
俺「今頃なんだよこっちは心配して何度もかけてたんだぞ。メールも返さないしよ!」と語気を強めた。
辻山「桐原が亡くなったんだ・・・」
俺「いつだよ!なんでだよ病気か?」
辻山「ちょっとな。そのことも含めて会って話したい、今日休みだろ?カフェヨネダに行かないか?」
俺「わかったよ今用意していくよ」
辻山「すまんな」
カフェヨネダに着くとまだ辻山は来てなかった。ここは学生時代から通っており値段も安く落ち着いていて、お客さんもさほど来ないので重宝していた。コーヒーを頼んでスマホをいじっていると辻山が来た。よぉと声をかけてきて席についた。
俺「それで桐原はなんで亡くなったんだ?」
辻山「心臓発作さ、家族葬をやるそうで門前払いだったぜ。」
俺「門前払いって線香もあげさせてくれなかったのか?心臓発作と言っても原因ははやっぱり肝試しか?」
辻山は返事をしながら袋から角張った何かを出してきた。
辻山「香炉と言うそうだ。桐原はコイツを泉高原から拾ってきてそれで俺達は取り憑かれちまったんだ。」
俺「そんな危ないものホイホイ出すなよ。」
辻山「他の人が見ても触っても霊障はないらしい。ターゲットは決まってるからな。」
俺「お祓いとか除霊はしなかったのか?」
辻山「何とか探して頼んだけど駄目だった。」
2周間ほど前一 (辻山回想)
俺と桐原はSNSやインターネットで色々さがしてようやく除霊できる人を見つけた。電話で話をしてその人の家に車で向かった。
家についてインターホンを押すと「空いてますお入り下さい。」と言われそのまま入った。家主は後藤さんという80代くらいの年配者で見ためは温和そうでハゲていて年相応だった。
後藤 「東京から来なさったんですね。どうぞ」といって2人をテーブル席に案内した。出された麦茶を飲み待っていると後藤さんが向かいに座った。
後藤「除霊という話だったが申し訳ない今回は力になれそうにないです。私では手に負えません。」
座るなり、そう言われて俺達は唖然となった。
桐原はいら立ちながら「なぜです?ようやくここまで来たのに・・・何がみえるんですか?」と食い下がった。
険しい顔をした、後藤が「貴方がたに取り憑いてるのは悪霊なんて生易しいものじゃない。なんというかその、"死の塊"つまりあんたらは常に死と隣り合わせにあるということです。」と説明をした。
桐原「なんだよそれここまで来たのに・・・他に誰か見れる人とかいませんか?」
後藤「そのなんだ、気休めかもしれんけど強力な御守りは要らんかね?一つ二万するけど。」 そう言うと戸棚から黄色の御守りを出してきた。ただそれをみるに何処の神社でも千円位で売ってそうなもので違いがわからないものだった。
桐原は立ち上がり「もういい、帰ります!」といら立ちながらな玄関に向かった。一
俺「じゃあ結局何も対策できなかったんだ。」辻山「まぁ俺は一応御守り買ったけどな。助かりたくて爺さんに次の日電話してさ、平謝りしてやっぱり買いますて言って三個も買っちまった。」
と言いその御守りを見せてくれた。それを見ると様子がおかしかった。御守り中央部に焼け焦げた後があり、ちぎれかけていた。
俺「どうしたんだよこれ?焦げてるじゃん。」辻山「その御守り、後藤の爺さんが言うように効果はあったみたいだ。・・・でも、もうもたないんだ。あと一つしかない。」
俺「どういうこと?」
辻山「その焦げは、多分霊からの攻撃を受けて限界を迎えてそうなったんだよ。もう二つも使っちまたんだ。」
俺「じゃあまた買わないといけないってことか。その爺さんとこに行かないとまずいんじゃ?」
辻山「爺さんタイミングの悪い事に伊豆に仕事で行ってるらしく一週間は帰って来れないんだと・・」と落胆した表情をうかべた。
辻山「もうお前に会うのも最後かもなと思ってなそれに義男も危ないかもしれないんだぜ。」
俺「な!なんで香炉に触ったからか?」
辻山「いや、あの日肝だめしに居たからだと思う。前に枕元で霊がうめきながら三人ともコロスって言ってた気がするんだ。その、一人に義男も入ってるかもしれないだろ。」
俺「確かに他の霊障はあったけど神主に頼んで除霊してもらったぜ。おまけに猫も飼ったけど。」
辻山「え?お前お祓いしてもらってたの?その人なら香炉の霊も祓えんじゃあないのか?」
俺「ただの猫好きの変なオッサンだぜ。爺さんの方が凄いんじゃないの?」
辻山「だけど神社の人だろ?なぁ頼むそれなら今からでも案内してくれないか?」と手を合わせてお願いしてきた。
俺は自分も危険かもしれないと思い、いちかばちか神社に行ってみることにした。
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