超上位種 小学6年生、峰野優奈
冴香とランの会話の内容はもちろん美晴と千鶴の耳にも届いていた。
「どう思う?千鶴ちゃん。」
「素直に自分の気持ちを話しているとは思うけどね。上位種を野放しにするのはまだちょっと危険を感じるかな。」
「特に、何か企みそうな奴が生き残っていると厄介ね。口が上手いと言いくるめられそうな年頃っぽいし。」
ふたりは、巨人種総がかりで演習場の大陥没(優奈が座った跡)を埋めているのを眺めていた。
施設の入り口に近づいていくと機銃掃射の歓迎を受けた。夥しい数の銃弾を全身に浴びても身長714cmのランは平然と歩いている。彩芽も同様だ。このサイズでも機銃はおろか戦車砲でも上位種の身体には傷ひとつつけることは出来ない。
「でも、ここで覚醒した上位種は、ちょっと痛がってたんです。」
ランはそう言いながら、機銃を乱射している普通種の男の兵士たちを次々に蹴り殺していった。
中に入ると今度は高収束レーザービームの出迎えを受ける。
冴香にとってはくすぐったいくらいの感触。ランも同じらしい。
「気を付けてくださいね。目に当たるとけっこう痛いですから。」
「ありがと。」
冴香は顔に向かって来るレーザーだけは手で弾くことにした。
「ここの上位種はこれもかなり痛がってたの?」
「治るのは早かったですけど、大怪我してました。貫通しちゃった子もいましたから、研究所の人が『上位種を倒せる兵器が出来た』と喜んでたんですけど、私が受けても平気な顔してたのでみんなガッカリしてましたね。ちょっと痛いふりでもすればよかったかなぁ。」
ランが初めて笑顔を見せた。
「天井が高いから歩きやすいわ。」
レーザーの発射装置を全て破壊して中に進んでも天井の高さは変わらず、約10mのままだ。これもランが説明してくれた。
「緊急で私のサイズに合わせてくれたんです。でも、天井ぶち抜いたのは全部私なんですけどね。ちょっと自分の力にうっとりしちゃいました。」
「覚醒するとそうだよね。何でもできるって思っちゃう。実際何でもできるんだけどね。」
「そうですね。本当にそう思います。」
ランは頑丈そうな鋼鉄製の扉を簡単に蹴り破った。
「こっちです。地下に通じるエレベーターがあります。私たちの大きさだとひとりずつしか乗れないんですが、先に行きます?後にします?」
「先に行くわ。」
冴香は窮屈そうにエレベーターに乗り込んだ。
「優奈ちゃん、聞こえる?地上の様子はどう?」
電波妨害が無いかの確認を含めて、冴香は優奈に連絡を取ってみた。
「あっ、冴香おねえさん!こっちですか?う~ん、だいたい片付いたかなって感じです。どうします?街も全部潰しておきますか?」
「そう、好きにしていいわよ。あと、優奈ちゃんから見て、ランちゃんはどんな風に感じた?」
「う~ん、故郷を守りたいって言う気持ちは少しわかると思います。たぶん私もランちゃんと同じだったら同じことしたような気がします。」
「そっかぁ、わかった。通信はこのままにしておくから、話聞いてて何か気がついたら言ってね。」
そう言い終わるのと同時に、地下に到着した。
地下空間は冴香が想像していたのとだいぶ趣が違っていた。研究用の小部屋みたいなものが沢山あるのだろうと思っていたのだが、地下500mの大深度地下にあったのは広大なひとつの空間だった。縦横で2~3kmはあるだろうか。天井高も300mはありそうだ。その大空間の中に3つほどの建物があり、白衣を着たたくさんの男女が行き交っている。その全ての視線を冴香が集めた時、地上の数倍規模の大歓迎を受けた。
機銃掃射や高収束レーザーはもちろん、迫撃砲や対地ミサイルのおまけつきだ。
「なんか、地下都市みたいな感じ。」
雨のような銃撃、砲弾を受けながらランを待っていると、天井の一部が崩れ、そこから何かが勢いよく落ちて来た。
ドォォォンッ!!!
「おおっとぉ!」
冴香もよろけるほどの大激震!濛々と立ち昇る土煙の中から現れたのは、71.4mに巨大化したランだった。
着地の衝撃で、冴香を攻撃していた兵器が全て破壊されたか吹き飛ばされて沈黙している。
「すいません。エレベーターが途中で止まっちゃったみたいなんで、直接落ちてきました。」
「いいよぉ、おかげで面倒な掃除しなくてすんだわ。」
「こちらです。」
ランがひとつの建物に、ズシンズシンと地響きを立てながら近づいていった。
地上では優奈が巨人種を指先だけで全滅させ、冴香からの連絡で覚醒施設の地上の建物を地面ごと指先で摘まみ上げようとしていた。
「丸ごと摘まんじゃっていいんですか?え?小指の爪?ちょっと伸びてますけど。
はい、わかりました。」
不思議そうな顔で、でも言われた通りに小指の爪を覚醒施設の正面に差し込んだ。
地面に少し刺すと、100m近く伸びていた爪の先端が地面のささやかな抵抗を受けなくなる。
「ここで掬い上げればいいのかな?」
そのまま小指を少し横に倒して、ほとんどのビルを爪の上に乗せる形で掬い上げた。
爪の上に乗せた土砂塗れの建物は何があるかわからないので、優奈は横たえた爆乳山の谷間の上にばら撒いて小さな穴の中を覗き込むと、イヤホンから冴香の声が聞こえた。
「お~、見えた見えた。ここだよ~、もうじき終わるからね~。」
「はい。」
優奈は、顔を上げてもう一度街全体を見下ろした。
(街を丸ごと掌に乗せられれば、生き残りが居ても誰も逃げられないんだけど。)
今のサイズだと街を丸ごとは難しい。どうしても周りが残ってしまう。
おねえさんたちみたいに巨大化出来たらなぁ。正直、同年代なのに自在にサイズを変えられるランが羨ましかった。
ドクンッ!
「あれ?」
心臓が高鳴った気がした。
ドクンッ!
さらにもう一度・・・また、昨日みたいに力が抜けちゃうんじゃ・・・
どうしよう、冴香おねえさんに連絡するべき?でも、もう上位種も巨人種も見当たらない。力が抜けてもたぶん、大丈夫。
優奈は少し焦る心をがんばって抑えていた。
一方、軍基地内で冴香と優奈の通信と同時にあるものをモニターしていた美晴と千鶴も、あることに気がついた。数字が異常を示しているのだ。
「美晴さん、これって・・・」
千鶴の声が上ずる。
「うん、こんなことがあるなんて、初めてのケースね。」
美晴も緊張を隠せない。
「これ、私たちも行かないとダメだよね。」
「そうね、でも、素直な性格の子でよかったわ。」
美晴と千鶴は、基地内のことを巨人種に託すと、急いで基地を後にした。
「これですね。」
10階建てほどのビルの前で止まったランに、69.8mになった冴香が近づいた。
「他の2つは?」
「宿舎とか食堂とか、研究には関係ない施設です。」
「じゃあ、お持ち帰りするのはこのビルだけでいいのかな?」
その時、そのビルの入り口から、多くの警備兵と共に白衣を着た男が現れた。
ランもその姿に気付いたようだ。
「あ、先生。」
足元に受けている機銃掃射を完全に無視して、ランはその白衣の男をそっと摘まみ上げ、手のひらに乗せた。男は興奮した真っ赤な顔で何かまくし立てている。
「ランっ!どういうつもりだ。何故敵をこんな中枢まで連れて来た!これは国家に対する重大な反逆行為だぞっ!恥を知れっ!」
こんな調子だ。だが、ランは平然としていた。
「国家?私たちの故郷も救わずに、逆にあんなに人を連れて行って何が国家よ!私は故郷を守るためにこうしようって決めたの。私の邪魔をする奴が全部敵よ!」
ランは手のひらの上のこびとに見せつけるように、隣りのビルを踏み潰した。
「ランちゃん、そのおっさんちょうだい。」
冴香がそう言うと、ランは黙って冴香の掌にこびとを転がり落とした。
「悪いけど、研究データはありがたく検証させてもらうわ。」
「馬鹿め、データや資料などとっくに消去済だ。」
だが、冴香は顔色一つ変えない。
「でしょうね、でも、アンタたちは相当ビビりだからバックアップをどこかに隠しているはず。その場所さえ分かればいいのよ。」
それだけ言うと、冴香は手のひらのこびとを握り潰して投げ捨て、ビルの1階に両手を差し込んだ。
「手伝いますか?」
もうひとつのビルも踏み潰し、警備兵も全て潰したランが声をかけるが、冴香はやんわりと断った。
「それより、あと10倍くらい巨大化して、しゃがんでてくれる?頭ついちゃうかもだけど。」
「どうするんですか?」
「アタシを掌に乗っけて欲しいの。このビル抱えたまま巨大化すると潰しそうだからね。」
ランの顔に驚きの色が広がる。
「信用してくれるんですか?」
「そうね、アタシは信用してもいいと思ってる。」
その時だった。地下空間全体を揺さぶる途方も無く巨大な地震が発生した。
「ふぅ・・・なんだったんだろう、今の。」
鼓動の高まりが静かになっていくのを自覚した優奈は深呼吸・・・しようとして慌てて口を押えた。そんなことしたら街はもちろん、冴香おねえさんやランちゃんがいる地下空間まで滅茶苦茶にしてしまう。そう思ったのだ。
(大丈夫だったかなぁ。)
ゆっくりと顔を下げて、街の様子を・・・あれ?街、どこ?ってこの小さい丸ってなんか見覚えが・・・
確かに街を取り囲んでいた円形の巨大渓谷は、優奈の感覚で直径30cmほど、実際には10kmほどだったはずだ。優奈が両手で掬っても円の内側しか掬い取れない。
でも、今眼下にあるのはせいぜいピンポン玉の直径程度の小さな円だ。
その中に見えないくらい小さな粒々が点在していて、中央にさらに小さな円が・・・
(うそ、おっきくなってる?おっきくなれたの?これだったら丸ごと手の上に乗せられるじゃん!)
優奈は嬉しそうに、ピンポン玉の手前の地面に指を並べた左手を差し込んでいった。
地下空間は突然の超巨大地震により、壊滅状態だった。
何とか無事だったのは冴香が地面から引き剥がして抱きかかえたビルくらいだろう。
それでも中の普通種たちは凄まじい上昇圧力で床に押し付けられ潰されていた。
「うぉぉぉぉっ!きっくぅ!」
身長69.8mの冴香がビルを抱えて四つん這いになり必死に耐えている。
上位種でもこれほどの圧力はかなり効くらしい。
その上から身長714mのランが覆いかぶさり、降り注ぐ瓦礫片を背中に受けていた。
超巨大地震も収まり、冴香が外の優奈に連絡を取った。
「優奈ちゃん、なんかやった?凄かったんだけど。」
「はい!あの、私、覚醒しましたっ!今、手の上に街を丸ごと乗っけてます!」
「そう、でもそのまま動かないでね。ランちゃんが出てくるから。」
「はい!」
まあ、巨大化したがってたからなぁ。でも、そうすると、今身長600kmか・・・
冴香はランに掌に乗せてもらい、さらに10倍に巨大化してもらった。
優奈は手のひらに掬い上げた街を見下ろしていた。周りの山脈も一緒に掬ってしまったのは仕方が無いだろう。
寝そべったまま内陸の方を見ると、手が届く範囲にいくつかの街が見える。
(これって、たぶんランちゃんが言ってた、故郷の街だよね。おもちゃにしないようにしなきゃ、ランちゃんが悲しんじゃう。)
そう思いながら掌の上の街を見ていると、中央のとても小さな円の中で何かが動いた。ランちゃんだ。そう思ったらイヤホンからランの声が聞こえて来た。
「サエカさんに貸してもらったの。サエカさんは私の手のひらの上にいるよ。
ユウナちゃん、私を軽く摘まんで地面に降ろしてくれる?」
「わかった。」
優奈は右手をランに近づけて丁寧に摘まむと、そっと地面に降ろしてあげた。
「冴香おねえさん、何で裸?」
寝そべっている優奈の胸元には身長69.8kmに巨大化した冴香と71.4kmに巨大化したランが立っている。でも、ランが服を着ていて冴香が全裸だ。
「ん?ナノマシンをランちゃんに貸してあげたんだよ。」
「そっかぁ、この街、どうする?」
「必要なものは持ってきたから、好きにしていいよ。でも本当に大きいねぇ!」
冴香が右手を差し出すが、乗せているビルは今の冴香でも注意深く見つめないと見ることができないほど小さい。
「じゃあ、せっかく巨大化できたからお胸で潰しちゃうね。ランちゃん、怒らないでね。」
「いいよ。」
優奈はその場に起き上がると、左手に持っていた街を含めた一帯を左胸の下に移動させ、そのまま下乳に押し付けてグシャッ!と潰してしまった。
「じゃあ、帰ろうか。ランちゃんはどうする?ん?美晴さんと千鶴ちゃん?」
優奈も60kmほどに小さくなり、冴香がランにこの後のことを聞いた時、海の方のふたりの人影に気がついた。
3人とほぼ変わらない1万倍と、千鶴は3万倍に巨大化した状態で近づいて、ふたりは優奈の前に跪く。
「覚醒おめでとうございます。優奈様。」
代表して美晴が口上を述べるのを聞いて、冴香も気がついたようだ。
千鶴の隣に移動し、同じように跪いた。
「え?なに?どうして?覚醒はしたけど、私、上位種だよね。」
何が起こったかわからない優奈は動揺を隠せない。
「はい、ですが、少なくとも優奈様の身体能力は我々を遥かに凌駕しております。
故に、『超上位種様』と呼称させていただきたいと考えております。」
「えっ?やだよぉ、そんなの・・・今まで通り『優奈ちゃん』って呼んでよ。じゃないと、私・・・寂しいよ・・・」
優奈がその場にペタンと座り泣き出してしまった。
冴香が顔を上げる。
「今までどおりがいいんだってさ。だったら従わなきゃね。」
美晴と千鶴も顔を上げた。
「わかったわ。だから泣かないで、優奈ちゃん。」
「ん・・・うん・・・あり、がと・・・」
優奈が落ち着いて来たので種明かしが始まった。
「その前に、ランちゃん。だったよね。」
千鶴が顔をランに向ける。
「あ、はい。」
「どう?私たちの仲間になる気は無い?」
「それはここを占領するということですか?」
ランの顔が少し曇る。
「違うわ。国とかそういう関係ではなく、仲間よ。この西の大陸は確かに私たちが蹂躙して国を滅亡させた。それは事実ね。だけど、あなたが仲間になってくれるなら、あなたが守りたい地域にはあなたの許可がない限り誰も入らないし入らせない。」
ランは少し考えているようだった。
「でも、元の首都から海側は悪いけど使わせて欲しいの。あなたみたいな上位種が生まれるとは限らないからね。」
「それは私のことを信用してくれるということですか?」
ランがここで初めて口を開いた。
「そういうこと。今日のあなたの行動を見た結果よ。」
「サエカさんのナノマシンで、ですよね。わかりました。仲間になります。」
「そ、ありがと。じゃあ、次は優奈ちゃんね。」
実は千鶴の改造でナノマシンから対象の筋力や皮膚の強度など、普通種、巨人種から見た値の平均から相対的に同体格時の身体能力を測定する機能を追加していた。
「なんか私たちって面白くてさ、普通種サイズの時と巨人種サイズの時で変わるんだよね。普通種サイズの時の上位種の身体能力は・・・」
冴香、優奈、ランの3人がゴクリと息を呑む。
「冴香ちゃんが、約400万倍。つまり、普通種サイズでも100倍くらいの巨人種より強いってことね。私と美晴さんは約250万倍。まぁ、冴香ちゃんはこのガタイだからね。」
優奈とランがクスッと笑うが、冴香は不機嫌そうだ。
「どうせ、筋肉ゴリラですよっ!」
フンッ!という顔で横を向く。
「あれ?優奈ちゃんは?」
ランが不思議そうに尋ねた。そう言えば名前が出ていない。
「優奈ちゃんはまだ普通種サイズになってないからね。でも、すっごいのが出るような気がする。」
「そ・・・そんなぁ・・・」
優奈が俯きながら顔を赤らめた。
「そうね。ランちゃんも自分の数値、知りたい?」
「え?計ったんですか?いつ?あ・・・ナノマシン借りた時?」
「そう。ランちゃんは約300万倍。元々身体能力が高いのね。まだ11歳でしょ?冴香ちゃんを追い抜くんじゃないかしら。」
はぁ・・・という顔でランは少し呆けてしまった。
「でも、巨大化するとこれが変わるのよ。100倍くらいの巨人種を比較対象にすると冴香ちゃんが約1000倍、ランちゃんが約700倍、私と美晴さんが約600倍かな。」
「それでも巨人種の1000倍なんだ。だから軽くやっても吹っ飛んじゃうんだね。」
千鶴の解説に冴香が納得の表情を見せた。思い当たる節が山ほどあるらしい。
「あの・・・わたしは?」
優奈が恐る恐る声を上げる。3人の上位種が跪くくらいなのだ。たぶん、とんでもない数値なのだろう。でも、ちゃんと聞いておかないと。
「驚かないでね。まず、今回の覚醒前は巨人種の4000倍。冴香ちゃんより強かったの。」
「ふえっ!?」
優奈はそれ以上声が出せなかった。
「あ~、ここからが本当に驚くところなんだけど・・・」
千鶴が勿体ぶるように前置きをすると全員がまた息を呑んだ。
「優奈ちゃんは巨人種の約30万倍強いの。冴香ちゃんと比べても300倍の強さなのよ。私たちが束になっても絶対に勝てない。」
数瞬の静寂が場を支配する。
「さ、さんじゅうまん?何それ!最強中の最強じゃんか!凄いねっ!優奈ちゃんっ!」
「でも・・・巨人の子や普通の子触っただけで・・・」
「壊れちゃうかもね。でも心配しないで。力をセーブすることは訓練次第で出来るから。冴香ちゃんだって出来るんだから。」
「そうだねぇ、アタシでもって、千鶴ちゃん、バカにしてない?」
「でもね、こんなことを話したのは優奈ちゃん自身がどれだけ強いかを自覚して欲しかったからなんだ。わかってくれる?」
優奈は黙って頷いた。
「そう言えばさ、超上位種の優奈ちゃんは何か希望とかないの?」
美晴が思い出したように言い出した。
「えっと、ですね。ふたつあるんです。いいですか?」
「もちろん、私たちにNoという権限は無いわよ。」
「あの、おねえさんたちのお茶会、私も参加してもいいですか?」
「そんなこと?むしろ参加して欲しいくらい。ね!ランちゃんも一緒にどう?歓迎するわよ。」
「いいんですか?なんか嬉しいです。」
ランも乗り気なようだ。
「もうひとつは、たまにここに遊びに来たいです。ランちゃん、同い年だからお友達になって欲しいな・・・って。」
「そうね、おねえさんの相手ばっかりじゃ疲れちゃうもんね。」
冴香が少しからかってみる。
「そ、そんなことないです。でも、巨人種に覚醒してから同い年の友達いなくて。」
「私もっ!優奈ちゃんと仲良くなりたいっ!」
「わかったわ。いいんじゃない。」
西の大陸で開催中の臨時のお茶会ならぬ駄弁り会は、まだしばらく続きそうだ。
※ キリがいいのでいったん仮完結です。たぶん、年内はこちらはお休みする予定です。(ちょっとした更新はするかもですが)
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