第6話ひきつがれる かみヒコーキ

サユリは ボランティアで こどもたちの かみにんぎょう きょうしつの せんせいを やっている せいとは しょうがくせい ネットで かみにんぎょうの ドールを のせている ひともあり つくりたいと おもう おんなのこが ふえている きょうは 5〜6ねんせいの きょうしつ せいとは8にん ひとり おとこのこが いる マサカドという 5ねんせいだ

おんなのこ たちからは がくねんとわず 「マーくん」と よばれている


サユリ「こんにちは わたしは サユリと いいます きょうは はじめての ひとでも つくれる かみにんぎょうを しょうかいします もう じぶんで つくれるひとには ものたりないかも しれないけど はじめての ひとのために いっしょに やりましょう」

マサカド「はーい」

おおきな へんじに みんなが わらう 

サユリ「ありがとう まず みんなに しつもんです」

マサカド「どうぞ」

また わらいが おきる

サユリ「かみにんぎょうって なにか わかるかな?」

おんなのこA「かみを おってつくる にんぎょう?」

サユリ「そうだね ほかには?」

マサカド「のろいの どうぐ」

わらいと ひめいめいた こえが あふれる 

サユリ「そうだね でも のろいに つかうのは かみにんぎょうの つかいかたの ひとつで かみにんぎょう ぜんぶが のろいのために つくるものでは ないのよ ほかわ?」

おんなのこB「つかうのは かみだけの にんぎょう」

サユリ「イイね じゃあ かみだけを つかった にんぎょうって なにが あるかな?」

おんなのこA「ドール」

おんなのこC「にほんにんぎょう」

サユリ「そうだね じつは かみねんどを つかったのも かみにんぎょう なんだよ」

こどもたち「エッー」

サユリ「まず いちばん きほんの かみにんぎょうが これ」

サユリは おりがみで おった やっこさん を だした

おんなのこB「おりがみ?」

サユリ「そう おりがみで つくる つるとか いぬとかは かみにんぎょうの きほん それと これも」

サユリは てるてるぼうずを だした

こどもたちから わらいが おきる

おんなのこC「たしかに かみだ」

サユリ「それと これも」

だしたのは ダルマ こどもたちは ふしぎそうな かおを  する

サユリ「ダルマは かたがあって それに なんまいも かみを はりあわせて つくって あるの かわいたら ふたつに わって かたを だして わったのを はりあわせて ひとつに するの 」

こどもたちは かんしんしたように サユリを みつめる

サユリ「さっき のろいの どうぐって いけんが あったけど それよりも おねがいごとの どうぐとして つかわれるほうが おおいんだよ」

おんなのこたちは うなづくなかで

マサカドが いう

マサカド「ふれふれぼうずは おねがい それとも のろい?」

おんなのこB「なに?ふれふれぼうずって?」

マサカド「てるてるぼうずを サカサマに つるすの あめふりに してくださいって おねがいして」

おんなのこA「おねがいしてるから おねがいだよ」

マサカド「そしたら あいてを ころして ください とか ふこうに して とかも おねがいに なるよ」

おんなのこA「そうか」

サユリ「のろいはね じぶんで しね! とか じぶんの うらみの ちからで ねんじることなの でも ちゅういして のろいを かけると じぶんにも かえって くるし ひとの ふこうを おねがいすると じぶんにも その だいしょうを もとめられるのよ ちゅういしてね」

マサカド「ちゅういして なんだ しないでじゃ ないんだ」

サユリ「のろうか どうかは みんなの じゆうだよ ただ ひとつ いいこと おしえてあげる」

マサカド「なに 」

サユリ「ひとの しあわせを いのるのは いいことだよね」

こどもたちか うなずく

サユリ「たから たとえば きらいなひとが じゅうどうを やってて そのひとが しあいに まけるように おねがいするのは わるい おねがいだよね」

こどもたちが うなづく

サユリ「だから あいてが かちますようにって おねがいするの」

こどもたち「エーーーッ」

サユリ「だれの ためでも かちます ようにって おねがい するのは いいことだよね あいてが かつって ことは きらいな やつが まけるって ことでしょ でも わるい おねがいは してないよね」

マサカド「すっげーいんけん」

わらいが おきる 

サユリ「ものごと かんがえかたは じゆうだよ じゆうだったら だれかの ふこうを ねがうより しあわせを ねがうほうが いいじゃない かみにんぎょうを つくるときは それが たいせつなの いいことを おもいながらとか たのしみながらとか つくると いい かみにんぎょうが できるよ」

サユリは おりがみで やっこさんを みんなで つくり それに おもい おもいの アレンジを くわえて たのしむことを おしえて そのひは おわった かいさんして かたずけをしていると マサカドが はなしかけてきた

マサカド「せんせい かみヒコーキは かみにんぎょうに はいるの?」

サユリ「かみヒコーキ?」

マサカド「ツルが かみにんぎょうなら ヒコーキも かみにんぎょうなの?」

サユリ「そうか〜 せんせいも かんがえたこと なかった そうだよね かみにんぎょうかも」

マサカドが ニッコリわらう

おんなのこC「マーくん かみヒコーキばっかり おってんだよ」

おんなのこA「そう じゅぎょうちゅうも おってて せんせいに ちゅうい されてんの」

サユリ「それは ダメだね じゅぎょうちゅうは やめようね」

マサカド「わかった」

おんなのこたち「ほんとに〜?」

マサカドは じしんなげに うなずいた

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