第4話 有名になったマーちゃん
クリック「もちろんです!」
マーちゃん「え、本当にいいんですか!」
クリック「本当ですよ、ですのでこれから敬語はやめましょう」
マーちゃん「わかった!これからよろしく、クリック!」
クリック「こちらこそよろしくお願いしますね、マーちゃん」
こうしてマーちゃんとクリックは結ばれたのだった。有名なお嬢様と付き合ったということもあってマーちゃんはすぐ町の人の噂になっていた。そしてニュースになるほど大事となっていた。
ニュースキャスター「続いてのニュースです。ティブロ王国一のお嬢様と言われていたブラウン・クリックさんがマーちゃん商店のマーちゃんさんとお付き合いしていたことが判明しました。これにネットは『あのクリックさんが付き合っただと?』や『あのマーちゃんが付き合う時が来たか』など嬉しい声がたくさん上がっていました。…」
マーちゃん「すっかり有名になってしまったな」
クリック「そうですね」
マーちゃん「そーいえばなんでクリックはずっと敬語なんだ?自分から敬語やめようって言ってたのに」
クリック「やっぱりずっとこの言葉で話してたのでなかなか抜けないのです」
マーちゃん「なるほどな、まぁゆっくり慣れていけばいいさ」
クリック「心遣いありがとうございます」
ギール「おーい、マーちゃん!いねぇのか?」
マーちゃん「はいはい!今行くから待って!」
マーちゃん「ギール!久しぶりだな!どうかしたのか?」
ギール「そろそろ顔だしておかねぇとなと思って来たんだ」
マーちゃん「なるほどな」
ギール「んでクリックさんとはどんな感じだ?」
マーちゃん「喧嘩もなく仲良くやってるよ」
ギール「それなら良かった。そーいえばお前、町の人でお前のこと知る人はいねぇくらい有名になってるぞ」
マーちゃん「知ってる。ニュースでもやってるしな」
ギール「なんだ、もう知ってたのか」
マーちゃん「そういえばジョンは?」
ギール「ジョン?さぁな、探偵やるとか行ってどっか行ったっきりだ」
マーちゃん「そうなのか、また会える日が来るといいな」
ギール「そういえば結婚式はいつあげるんだ?」
マーちゃん「来月にはあげようかなって考えてるぜ!」
ギール「そうか、俺を含めたくさんの人が来るかもな。だってあのお嬢様の結婚式だぜ?」
マーちゃん「たしかにな、広めのところ用意しとくわ」
ギール「そうしておいた方がいい」
マーちゃん「そうだ、ギール、ちょっと手伝って欲しいことがある」
ギール「どうした?」
マーちゃん「結婚式で友人代表スピーチをしてくれないか?」
ギール「友人代表スピーチ?何を話せばいいんだ?」
マーちゃん「そりゃ今までの事をさ」
ギール「俺も忙しいのに…まぁいいや、せっかくお前の結婚式なんだし、その役やってやるよ」
マーちゃん「本当?ありがとう!」
こうしてマーちゃんとクリックは無事に結婚式を終え、気づけばいつものように店を構えていた。数十年経った今でもマーちゃんとクリックは仲良く過ごし、そしてマーちゃん商店は愛される商店になった。ギールは今もノワール様に仕えている。ジョンはどこかに行ってしまったが、きっと会える日が来る。そう信じてマーちゃんは今も町のみんなと仲良く商店を営んでいる。
Fin.
ティブロ王国とマーちゃん〜第1作目〜 きっちゃん @ryusei071105
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