第3話 恋
クリックが最後に店に来てから1週間、マーちゃんはデートに誘うためにギールとジョンと何度も話し合いを繰り返していた。
マーちゃん「…という案はどうだ?」
ジョン「それなら…の案の方がまだ可能性あると思うよ!」
ギール「俺もジョンの意見に賛成だ」
マーちゃん「じゃあジョンの案で行こう。次にクリックさんが来た時に実行する」
ジョン「楽しみにしてるね!」
ギール「間違えるなよ」
マーちゃん「わかった!」
〜数日後〜
クリック「こんにちは。今日もリンゴを頂けるかしら?」
マーちゃん「クリックさん!こんにちは!」
クリック「あら?なぜ私(わたくし)の名前を?」
マーちゃん「あ…(やっちゃった💦)」
マーちゃん「えっと、前にお店に来た時にノワール様から名前を聞いたんです」
クリック「そんな事があったのですね」
マーちゃん「あの、クリックさん!」
クリック「なんでしょう?」
マーちゃん「よくお店に来られますよね、ですから新しい商品を入荷した時にすぐお伝えできるように連絡先を交換しませんか?」
マーちゃん「(言っちゃった…大丈夫かな)」
クリック「まぁ!それは嬉しいですわ!ぜひ交換いたしましょう!」
マーちゃん「あ、ありがとうございます!これQRコードです!」
クリック「マーちゃんさんですね、よろしくお願いします」
マーちゃん「こちらこそ!」
ギール「上手くいったみたいだな」
ジョン「そうですね!」
ギール「ちょっと時間たったらあいつのところ行くか」
ジョン「行きましょう!」
〜数分後〜
ギール「おーい、マーちゃん」
ジョン「上手く行ったみたいだね!」
マーちゃん「あぁ!2人のおかげだよ!」
ギール「ところでデートは誘えたのか?」
マーちゃん「もちろん!来週の水曜日!」
ジョン「なんでまたそんな週の真ん中に?」
マーちゃん「この日実は満月でさ、ちょうどいいと思って!」
ギール「おー、いいじゃねぇか」
ジョン「さすがにまだ告白はしないよね?」
マーちゃん「いや?もうするよ」
ギール・ジョン「えぇー!!!!!」
ギール「それは早すぎねぇか?」
ジョン「そうだよ!恋はもっとゆっくり行かないと!」
マーちゃん「いいや、もう決めたんだからやる」
ギール「上手くいくのか…?」
ジョン「まぁ見守っておきましょうよ」
ギール「だな」
まさかの初デートで告白すると決めたマーちゃん。本当に上手くいくのか…?
〜デート当日〜
クリック「今日はよろしくお願いしますね、マーちゃんさん」
マーちゃん「こちらこそよろしくお願いします!」
クリック「まずはどこに行きましょう?」
マーちゃん「映画館に行きましょう!」
(影から)
ジョン「ちょっと!本当に来ちゃって大丈夫なんですか!?」
ギール「本当は行く予定なかったがどうしても気になったもんでな、まぁ大丈夫だろ」
ジョン「あ、2人が移動しましたよ!行きましょう!」
クリック「映画面白かったですね!あらもうこんな時間、どうしましょう?」
マーちゃん「もちろん、ディナーです!いい所予約しておきました!」
クリック「まぁそれは楽しみですわ」
(影から)
ギール「おい、2人とも出てきたぞ」
ジョン「なんかさっきより仲良くなってません?」
ギール「たしかにな、まぁいいことだろ」
ジョン「それはそうですけど…」
ギール「もう19時だしそろそろ晩ごはんってところか?」
ジョン「遠くからであまり聞こえないですがそうみたいですね」
ギール「さすがに晩ごはん着いてくのはまずいからここら辺までにしておくか、告白の結果は本人から聞こう」
ジョン「そうしましょうか」
クリック「まさかあんなにいい所をご予約されていたなんて、本当に感謝でしかないですわ」
マーちゃん「いえいえ、クリックさんのためならなんでも!」
マーちゃん「そうだ、ここら辺で景色綺麗なところ知ってるんで行きませんか?」
クリック「もちろんいいですわ」
晩ごはんも食べ終わっていよいよフィナーレを迎える。満月の夜、小高い丘から見えるティブロの景色を2人で見渡していた。
クリック「とっても美しいですわね」
マーちゃん「そうですね!」
マーちゃん・クリック「あの、マーちゃん(クリック)さん」
マーちゃん・クリック「あ…」
マーちゃん「先にどうぞ」
クリック「ありがとうございます。マーちゃんさん、私今日のマーちゃんさんを見て思ったことがあるのです。」
マーちゃん「思ったこと?」
クリック「はい、もしかしたらマーちゃんさんと一緒ならいい人生を送れると」
マーちゃん「待ってください。最後は俺に言わせてください。」
クリック「え…もしかしてマーちゃんさんも?」
マーちゃん「はい、俺もクリックさんと一緒ならきっといい生活ができるのだろうと。なのではっきり言わせて貰います」
マーちゃん「クリックさん、良ければ俺と付き合ってください!」
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