ずんと胸に響く重たい告白。あなたには受け止めきれますか?

 本作で記述されるのは主人公・わたしが電話サービスに告げる「さいごの告白」。

 何もかも完璧な姉といつも比べられてしまうわたし。姉は分け隔てなく接することのできる優しい性格で、憎もうにも憎みきれない。そんな日々を送っているうち、姉から◯◯◯◯さえも奪われてしまい――。

 劣等感、嫉妬、憎悪――。全編が負の感情に包まれた重厚な独白です。

 告白は電話先の人へ向けたものですが、さながら読者へ直接訴えかけてくるかのようで、胸に強く響きます。

 心理描写が巧みで、場面場面で主人公がどんな感情に陥っているのかが的確に描かれており、没入感を高めています。姉を妬みたいけど姉に罪があるわけではないという葛藤がありありと伝わってきます。

 唐突に告白を聞かされ、重いものを背負わされたような不思議な読後感。

 ハッピーな作品ばかりで飽きてきたという方、たまにはこういう作品もいかがでしょうか。