第7話
相正悟は福田から詳しい話を聞いていた
彼は起きたらあの部屋にいたと言う
神様はか香川県に沢山信者のいる とある新興宗教の教祖で奈々はその娘らしい
奈々は宗教を信じたくはないようだった
福田は宗教は信じないと言う
相正悟は宗教を信じることと信じないこと
どちらが正しいとは考えなかった
要はその行動である
今回 教団内の争いでもあるのか
それにしても正悟が狙いとは
あの神様 いったい何を企んでいるのか
スマホで鬼ヶ島のガイドが行方不明のニュースが流れた
神様ルール違反ですよ と正悟は思った
現実を見ろ と正悟は思った
教団の建物に入るのは危険すぎる
福田の言うには教会は常に開かれていると言う
神様の考えでは
神様の洗脳を解いた者はもう自由らしい
奈々は洗脳されたのか
正悟は神様の負けず嫌いの気持ちに対して火を付けるのは危険かもしれない と考えた
開かれた教会が人を拉致したのである
もしくは洗脳で奈々自ら出ていったのか
正悟と福田は明日団地から出発する気でいた
取り合えず福田は洗脳されずにすんだ
神様自身は考えを変えられまい
奈々はまだ可能性がある
福田は教団に借金があるらしかった
彼は今回教団のために「タダ」で働く気でいた
今回 教団は2つに割れているようだった
正悟は福田から教団の話を聞き
金は受け取らない方がいいのではないか
と考えていた
教団に入りたくなかった
二人はいつかのように新幹線で香川県に向かった
岡山で降りて 快速マリンライナーに乗り
さらに高松に向かった
「多分鬼ヶ島に本拠地があると思う」と福田はいった
フェリーに乗って着いたのは 午後3時だった
二人は鬼ヶ島の洞窟に向かった
洞窟にはロープがはられ 立ち入り禁止になっていた
警察官が周りを捜査していた
人もあまりいなかった
なぜフェリーが運行していたのか不思議に思った
「ここでは神様は強い力を持っている」福田が言った
周辺の家の回りを二人はうろついた
ひととは全く会わなかった
これで奈々が見つかるわけもない
暗くなる前に戻らなくては と相正悟は思った
正悟は暗いのは苦手だった
「暗くなるまで待とう」と福田が言った
「本気ですか」と正悟
「フェリーがなくなっちゃう」
「今晩はこの島ですごそう」と福田が言った
夜になった
家々に明かりが点った
「どこかに泊まらせてもらおう」と福田
「ムズカシイですよね」と正悟
一軒の家を訪ねた一人のおじいさんがでた
「どうぞ入って下さい」
意外に簡単だった
その家はおじいさん一人のようだった
「あなた達は神様の遣いかね」
「我々は神様の敵です」
正悟は言ってしまった
何故か言ってみたかった
おじいさんは
「ちょっと待ってて下さい」
と言って 家から出ていった
「やべえな」福田が言った
「面白いじゃないですか」
正悟は少しハイテンションになっていた
「ちょっと外見てくる」と福田がたった
何人かの男が部屋に入ってきた
相正悟は捕らえられた
しばらくして福田が部屋に戻ると誰も居なかった「あれ 正悟 あれ 俺のこと見に行ったのかな」
正悟が目を覚ますと
明るい部屋だった
下着姿で
壁に両手両足が固定されていた
「また拘束かよ」
正悟は覚悟した
ドアが1つだけあり そのドアが開いた
入って来たのは神様だった
「お久しぶりです」と正悟
「私の敵だそうだな」と神様
「拉致 監禁はルール違反ですよ」
と正悟
「何しに来た相正悟」
「仕事で 奈々さんを救いに」
「ではやってみろ」
と神様は出ていった
しばらくして奈々が部屋に入ってきた
奈々は三十代くらいの色の白い女だった
平均より美しい方である
今は長袖のシャツにズボンをはいていた
「何しに来たんですか」
と奈々は言った
「助け出すように言われて来ました」
と正悟
「ニュース見ましたか 全国でやってますよ」
「ご免なさい相正悟さん 私今父の考えを信じているの」
と奈々は言った
「何を信じている」
と正悟
「神は信じるべき」
「神の力であなたは今 何も出来ない」
奈々が言った
「狂ってる」
と正悟
「気づけ」
と言った
「相正悟 神を信じなさい」
と奈々は言った
「さもないとー」
「さもないと何ですか」
と正吾
「あなたは困るはず」
と奈々
「困っているから助けて下さい」
と正悟
「あなたが神を信じたら助けてあげる」
「何のためにやっている」
正悟は聞いた
「あなたのためよ」
と奈々は言った
「じゃあ拘束をほどけ」
正悟は言った
「それは出来ない 神のためにならない」
奈々は言った
「何が神のためだ 何を望んでいる」
「まあいい 人生相談からいこうじゃないですか」
「何か願いは 何でも言うこと聞きますよ」
と正悟は言った
「面白いこと言うわね 自分の立場わかってるの」
と奈々は言った
「願いは」
と正悟
「僕に出来ることなら何でもやります」
正悟は言った
何でも言うことを聞くと言われ奈々は少し妄想にかられた
だが気を取り直した
神の前で不純な事を考えてはならない
「自分のやるべき事をやれ」
「やらねばならぬ事をやれ」
「今 現実何が見える」
正悟はたたみかけた
奈々の前にいるのは拘束された男である
やることとは
「拘束をほどけ」
と正悟
「あなた人間なの」
奈々は聞いた
「もちろん」
正悟は言った
正悟と奈々は部屋からでた
そこは大きい部屋である
老若男女沢山の人がいた
正悟は下着姿である
「服がほしい」
正悟は言った
「ちょっと待ってて 持ってくる」
正悟は服を着た部屋の人達は
誰も気にしていないようであった
「信じることと信じないことをコントロールすることです」
正悟は言った
何人かが振り向いたが
ほとんどの人は聞いていなかった
「奈々さん帰り道を案内してください」
「神様がいる 父が怖い」
奈々が言った
神様は座って今日の出来事を思い出していた
相正悟は捕らえられた
今 奈々とどうしているかはしらないが
もう勝ったようなものだ
やはり自分が正しいのだ と思った
「申し上げます 相正悟と奈々が脱走しました」
「なにー」
神様は怒り狂った
もはや実力行使しかない
「二人を捕まえろ」
神様は命じた
鬼ヶ島の家々から人がいっぱい出てきた
しかし信者たちは相正悟の顔をしらなかった
相正悟と奈々は堂々とフェリーで脱走した
福田の方はすでに正悟を見捨てて一人で帰っていた
相正悟と奈々は高松で数日過ごした
ある時二人が歩いていると横道から
水戸黄門のような老人が出てきた
神様である
「お久しぶりです」
と相正悟
「奈々 たぶらかされたか」
と神様は言った
「お父さん 日本には信仰の自由があるんですよ」
「私の教えは科学だ 信仰ではない」
神様は言った
「無理するな」と相正悟が言った
「いい加減にしろ」と神様は言った
「相正悟 お前はやりすぎだ」
神様は相正悟に近づいた
相正悟は神様を睨み付けた
まるで相手を解剖してやる といいみたいに
神様はビビッて それ以上何も言えなかった
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