最終話:神を継ぐ者、世界を継ぐ者
ザルヴァーンとの最終決戦は、現実世界でも精神世界でも同時に展開されていた。
蒼の《全因律(オムニカウザル)》と、ザルヴァーンの禁呪「真虚の律(しんきょのりつ)」が激突し、時空は砕け、法則すら揺らぎ始める。
◆
蒼は一歩ずつ前に進む。
その背には姉・静の絶対なる意志と、レティアの不動なる主権、そしてリリスたち仲間の想い。
◆
「俺は、“選ぶ”力を継いだ。姉さんから、世界から――そして、自分自身からも」
運命律を束ねた《全因律》は、世界そのものを再定義する力を発揮する。
◆
ついにザルヴァーンは膝をつく。
「人が……神を超えるというのか……」
彼は静かに崩れ落ち、虚無に還る。
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そして、運命律は一度、完全に「空白」となる。
世界は何者にも定義されない“原初の瞬間”に戻った。
◆
その中心に立つのは、蒼。
そして、全能神を超えた“超越神”として覚醒する静。
「蒼、あなたにこの世界を託すわ。私は、あなたの“始まり”となる」
静は力を蒼に引き渡し、ついに完全なる《全因律・解放状態》が完成する。
◆
蒼は世界を“再構築”する。
そこにあるのは、絶対秩序でも混沌でもなく、
人と神と想いが共に在る、選択と共存の世界。
◆
そしてその中心には、
――“神の王”であるレティアが、
――“神の力”そのものである静が、
――“未来を担う意思”である蒼が並び立っていた。
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