第4話 地平線の下に沈む星をどうやって記すのか?
地平線の下に沈む星をどうやって記すのか?
あるとき、ふと不思議に思いました。
足の下――見えないその向こうにある星たちを、どうやって記録するのでしょうか?
シリウス、火星、あるいはもっと遠くの光。
地平線の下に沈んでいても、たしかにそこに“ある”ものを。
そうして出会ったのが、ホロスコープという天体図でした。
これは、地球を中心に、空全体――360度の方向に、星や惑星の位置を記録できる図。
見上げる空だけでなく、足元の向こう側までも含めて、
“空間としての宇宙”をまるごと一周するための知恵でした。
方位を記す目印となるのが、
「黄道(こうどう)」。
それは太陽や惑星たちが通る道であり、
そこには12の星座――牡羊座から魚座までが並んでいます。
それぞれの星座を時計の文字盤のように見立てて、
1つの星座を30度ずつに分け、
12星座 × 30度 = 360度。
この360度は、地球のまわり一周分の宇宙の地図。
その始まりとなるのが、「牡羊座0度」。
ここは春分点と呼ばれ、
太陽が毎年、春分の日(3/20頃)に位置する場所。
つまり――
春分の日は別名“宇宙元旦”と言われ、
ホロスコープ(星の地図)においても、
この日から「新しい年」が始まるとされています。
(占星術においても、春分の日の天体の配置を『春分図』と言い、これを元にその一年を占ったりします。)
そして、
それぞれの天体が、いまどの方向(何度)にあるのかを、この最初の星座である牡羊座0度(春分点)から数えて最終の星座魚座の30度までの360度の座標を使って記していくのです。
では――
天体とは何を示すのでしょうか?
→ つづく
~~
(*補足 天体(惑星など)と星座の関係)
たとえば、今なら8月ですので、太陽は黄道上の
ですので、今太陽のすぐ下に獅子座の心臓の位置でひときわ明るく輝くレグルスがあります。
太陽が明るすぎて今はレグルスを見ることは出来ませんが、天体観測の星座アプリなどを使うと良くわかります。
~~
よく、テレビの朝の情報番組などで、○○座の運勢は~などどやっているのは、ホロスコープ上の10天体のうちの太陽が、黄道上のどの星座の位置にあるかということで、占っているようです。
本当の占星術は、太陽星座だけでなく、10天体全部を使って各星との関連性を示す幾何学模様も含めて、全体的にみてゆきます。
私にはその力量はありませんが💦
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