第4話 出来損ない
「ひやぁぁぁぁぁぁ!」
「待て!!!!」
こうなったのは数分前。
私は運悪く枝を踏んでしまった。そして、猫のモノマネをしたが、仲間にバレてしまったというのが前回までのあらすじ。
「にゃ、にゃー。」
生徒がピンチなのに先生は何してるのよ!
「そんな真似して逃がしてもらえるとでも?」
「で、ですよねー(棒)」
終わった。完全に終わった。私の人生ここまでなのかな。一か八か、逃げよう!
「おい!待て!」
と言うことがあり、今現在にあたる。
銃の発砲音がどこからともなく聞こえてくる。ターゲットだって私を探し始めた。
逃げるすきを探していた時だった。
「みぃつけた。」
下っ端が上から降ってきた。本当に死ぬかもしれない。
あぁ、夜半が見える。これが走馬灯ってやつ?
「暁!しっかりしろ!」
いや、走馬灯でも、夢でもない。夜半が私の手を取った。
「黎明!ありがとう。」
「全く、あの野郎はなんて事を。すまないね。」
雅零先輩がカッコイイ武器を片手に隣のビルから飛んできた。
先輩の能力は
「ほら、雑魚ども。死にやがれ。」
それと先輩は『死にやがれ』というと必ず相手は死ぬ。という能力……?を持っている。
とにかく、戦闘隊はみんな強い能力を持っているという。
私にもそんな強い能力があれば戦闘隊になって敵と戦えるのに。と思いながらも戦闘隊が倒した敵の血を拭く。
「クッソ。お前らこんなガキになに手こずってんだ!」
「だぁれがガキだ。死ね」
夢那ちゃんの最後の一撃でターゲットは死んだ。
さて、私の仕事を進めますか。
「あ、そういえば先生、ターゲット殺しちゃって良かったんですか?」
「ええ、あいつは帝国の者じゃなかったからね。国の汚物は消去しなくちゃ。」
先生の言葉に賛成したかったけど完全には賛成出来ない。
私たちスパイは国から派遣される。総理大臣、天皇によって本格的な仕事を決められ、私たちは任務をこなす。でも、最近はこうやって荒仕事ばかりだから国はこのままではいけない。私たちはただの殺人鬼になってしまうだけ。……本当の国の汚物って誰なのかな。
「さ、暁。戻るわよ。」
「はい!」
仕事を終えると今回の成果と反省点を挙げる。
「戦闘隊、君たちの成果は散々だ。あのように血を出しすぎると怪しまれる。もうすこし飛び散りを抑えなさい。」
『はい。』
「偵察隊はまぁ、いつも通りだな。影に潜む能力を持つものが多数いるお陰で見つからずに済んでいる。天晴であるぞ。」
戦闘隊と偵察隊はトータルで人数が多いからああやって報告し合えるけど……
「私たち2人だもんね。」
雑務隊は先生と合わせて2人しかいない。こんなにも人数が少ないのは偵察隊も戦闘隊も
「はっ、出来損ないじゃねぇの。」
また、あいつだった。
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