第24話
羽青と美少女メイド達は、泉に着くと泉で泳いだり、朝ご飯を食べたりした。泉のほとりでは、羽青が水面を手で撫でながら涼しげに笑い、美少女メイドたちは、はしゃいで水をかけあったり、朝食のフルーツを分け合ったりしていた。その平和な光景を、物陰から隠密な?一行が凝視していた。
ノエルはオペラグラスを目に当てたまま、半ば呆れた声を漏らす。
「ね……あの連中、むちゃくちゃ美少女すぎない?なんか乙女ゲームのイベント見てるみたい」
白巴菜も同じく目を細めて溜め息をつく。
「うーむ……恐ろしい。魔界国って女子いないんじゃなかったの?」
UKは小さく肩をすくめる。
「あれは男子ですよ」
ノエルが目を丸くした。
「?男子?……あの娘たち?」
UKは真顔でうなずいた。
「ええ。この国では、男子が女子の外見にする文化があるんです。変身魔法で、性徴を女性化させる人が多いんです」
「むちゃくちゃ、この国の女子力高。……、普通の女子より女子してない?」白巴菜は深く溜息。
「なんで女子いないの?」とノエル。
UKは泉を見つめながら、やや曖昧に答えた。
「……私も詳しくは知らないんですけど、昔は女子が普通にいたそうです。だけど……何らかの理由で?ほとんど絶滅したみたいですね」
「絶滅ゥ?女子だけ?……それじゃ子供はどうやって作るの?」ノエルが疑問をぶつける。
UKは目を伏せて、少し笑う。
「クローン技術がこの国では、とても発達してますし……それに、性別に関係なく、妊娠できるように進化しているんです。肉体を調整すれば、男性でも子を宿せるんですよ」
「進化っ……すごいね、魔界……」白巴菜はさらに、深く溜息。
「なるほど……男子が男子を孕ませる……なんてファンタジー……」ノエルはスナックお菓子をポリッと齧る。
門蔵聡里は黙って泉の娘達を見つめていたが、そっと小さく呟いた。
「羽青が無事ならそれでいいけど」
その声に、白巴菜もノエルも少しだけ表情を和らげた。
しぶきの中で笑う羽青は、ここではまるで別世界の住人のように見えた。
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