第2話 まるであなた達のようだ

「金龍勇者の日常」


第2話 「まるであなた達のようだ」



マイラ: あ…、あれは…。


スカーミ: 織姫と彦星…?


織姫: はい、私が織姫です。本名は「カルル」よ!


彦星: はい、僕が彦星です。本名は「ヌシレス」です。


マイラ: カルルとヌシレス…、どこかで聞いたことあるような…。


スカーミ: 本当にあなた達が織姫と彦星なのね?


織姫&彦星: はい、そうです。


スカーミ: じゃあどうして私達のところに来たの?


彦星: 君とあの人が僕達のように楽しそうにしていたので君達のところに特別現れました。


マイラ: と…特別…?


スカーミ: まさか本当に織姫と彦星がいるなんて思っていなかったわ!


織姫: ええ、私は空の下に人が住んでいることを初めて知ったわ!


彦星: 僕もカルルと同じように初めて知りました。


マイラ: (心の中: 織姫と彦星の声、スカーミさんと僕の声に似てる…。)


キサミ: (城のドアを開ける)なんか騒がしいなと思ったら織姫と彦星が来てくれたんですね。


マイラ: キサミさん!?


キサミ: 別にそんなに驚かなくてもいいですよw。織姫と彦星が来てくれたことだけでもすごいことですからね。


織姫: そうそう。そういえばあなたがキサミさん?


キサミ: はい、そうですけどどうかしましたか?


スカーミ: キサミさんの名前を知っている…?


織姫: キサミさんの願い事とまた別の世界にいる美咲っていう子と同じ短冊の色でさらに願い事も同じだったわ。性格や見た目も何となく似てますし…。


キサミ: そ…そうですか…?


スカーミ: 確か美咲さんって魔法が使えない国にいたわよね。


マイラ: はい、きっとあそこの世界でも「七夕」をやっているのでしょう。


キサミ: 確かに僕と美咲さんは似ているかもしれません…。


織姫: やっぱりそうなんですね!もしかして分身だったりしますか?


キサミ: (慌てて)いやいや、別に分身ではありませんよ。


織姫: あら、残念。


スカーミ: キサミさんと美咲さんってそんなに似ているんですか?


彦星: はい、カルルが言った通り確かにすごく似てます。


キサミ: き…きっとたまたまですよ。


彦星: た…たまたまですか…。


キサミ: ……。(慌てていた顔が安心した顔になる)


マイラ: ……。(何かに気付いた)


ソニア: (城のドアを開ける)みんな〜!そろそろ夜ご飯だって!


キサミ: よ…夜ご飯!(城の中に入っていく)


マイラ&スカーミ: カルルさんとヌシレスさんも行きましょうか?(織姫と彦星に向かって手を差し伸べる)


織姫&彦星: (マイラとスカーミと手を繋ぐ)


マイラ&スカーミ&彦星&織姫: (笑顔で城の中に入っていく)


(城の中で…)


アキセ: えっ!?織姫と彦星が来たの!?


織姫&彦星: はい、あなた達の様子を見に来ました!


アキセ: すごっ!こんなに可愛い織姫ちゃんが僕のところに来てくれるなんて嬉しいよ!(織姫の手を握り、抱きつこうとする)


織姫: えっ…?


彦星: (アキセの手を掴んで織姫からアキセの手を離して)ナンパは良くないよ?(笑顔でアキセに言う)


アキセ: は…はい…。


全員: こ…怖い…。


織姫: あれ?ヌシレスが怒るところ初めて見たわ!


ヌヒメ: いつも怒らない人を怒らせると怖いのよねぇ〜。


織姫: 今のはなんでアキセさんに注意したの?


彦星: (顔を赤らめて)それは…えっと…。


織姫: (笑顔で)助けてくれてありがとう!ヌシレス!


彦星: うん…。(顔を赤らめて恥ずかしそうにする)


スカーミ: (心の中: 彦星さんと織姫さん、なんかマイラと私に似てるわ…。)


ソニア: (心の中: 雰囲気がマイラとスカーミにそっくり!)


ヌヒメ: (心の中: 私の妄想がまさかの的中!?)


ブルーファ: (心の中: なんかアイツらと似てねぇか?まぁ、たまたまだよな…。)


アキセ: (心の中: 織姫ちゃん、スカーミちゃんみたいに可愛い!さらに彦星がマイラにそっくりでイラつく…。)


マイラ: (心の中: この雰囲気…、見たことあるな…。)


キサミ: ……。(笑顔でみんなを見る)


二ーサヤ: (心の中: さっきからキサミ、何考えてるか分かんないんだけど…。)


キサミ: あっ!そういえば夜ご飯は?


スカーミ: そろそろ来ると思うけど…。


スリマ: (大きな鍋を持ってくる)みんなお待たせ!


全員: 大きな鍋!?


スリマ: (大きな鍋を幅広いテーブルに置く)結構大変だったわ。


ナレーション: 「スリマ」は、スカーミのお母さんです。


スカーミ: お…お母さん!?そんなに大きな鍋あったっけ?


スリマ: いつもなら使わないけど今回は大勢いるから持ってきたの!


スカーミ: でも大勢のお客さんが来た時は小さな鍋をたくさん置いてたわよね?


スリマ: まぁね、でもスカーミ達はきっとみんなたくさん食べるから大きな鍋を持ってきたのよ!


二ーサヤ: (心の中: こんなに大きな鍋どこに保管してんだ?)


(数分後…、マイラ達は食事の用意をして…)


全員: いただきます!


アキセ: (カレーを食べる)やっぱりカレーはうまいよな!


二ーサヤ: (カレーを食べて)ちょうどいい辛さだな。


スカーミ: 私、この辛さが1番好きなのよ!


ブルーファ: ふーん、俺だったらもっと辛いやつがいけるぜ!


スカーミ: 「辛口」よりも辛いのあるの?


ブルーファ: 「激辛」というのがあるだろ!!


マイラ: じゃあこのカレーは辛口か…。(カレーを食べる)


織姫: 私もこの辛さが1番好きよ!


彦星: はい、ちょうどいい辛さです!


スリマ: 良かった!みんな気に入ってくれて!


キサミ: ……。(震えながら少しずつ食べる)


二ーサヤ: 少しずつ食べてるけどどうした?


キサミ: 僕、「中辛」までは食べれるんだけど「辛口」はまだ苦手…。


スリマ: あらら…。粉チーズをかけたら少し甘くなるかも!


キサミ: は…はい。(粉チーズをかけて)なんか僕だけ辛いの苦手でなんかすみません…。


ソニア: (「甘口」のカレーを食べる)大丈夫だって!僕は「甘口」だよ〜!


キサミ: ソニアは8歳だから有り得るかもしれないけど…。もう僕は14なのに…。


ブルーファ: 安心しろ!俺は辛いものはいいけど甘いものが苦手だぜ!!


スカーミ: 私も「辛口」までの辛さはいけるけど、「激辛」は無理よ!


キサミ: みんな…、ありがとうございます…。(カレーをゆっくり食べる)


ヌヒメ: (心の中: キサミさん見た目も性格も可愛い…。)


織姫: この年齢で必ず食べれるわけではないですもんね。


彦星: はい、僕もいろいろ苦手なものはたくさんありますよ!


マイラ: 僕もちょっとあれが苦手です…。


スカーミ: あれって何?


マイラ: ……。秘密。


ソニア: (心の中: もう僕分かっちゃった!)


ブルーファ: どうせマイラは人が殺されるのを見たくないだけだろ?


マイラ: 確かにそれもありますけど…。


スカーミ: そ…その他にあるのね…。なんだろう…?(首をかしげる)


彦星: (心の中: なんとなくマイラさんと僕って似てる気がする…。)


織姫: (心の中: ヌシレスも全然教えてくれないなぁ…。マイラさん、ヌシレスの分身みたい!)


スリマ: 最近の子達って面白い子がたくさんいるわね!


マイラ: そ…そうかな?


キサミ: (カレーを食べながら)別に僕は面白くないですよ〜。


ソニア: 素直で面白いよ!


織姫: ヌシレスも最近面白いわ!


彦星: そ…そうかな?


アキセ: 僕はもちろん面白いよね!?


スリマ: はい!


アキセ: 良かった〜!ありがとうスカーミちゃんのお母さん!お詫びにひとつ…(スリマに抱きつこうとする)


スカーミ: (アキセを蹴る)私のお母さんに何しようとしてんのよ!


アキセ: わぁ〜!?(飛ばされる)


全員: あはは!(笑う)


アキセ: あはは!(笑う)


マイラ&スカーミ: (笑う)


織姫&彦星: (笑う)


スリマ: (心の中: 私…、

この雰囲気が1番好きだわ!)


次回 第3話 「星の恋愛物語」

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