気づいて
ころこね
「誰?」
ザッ
ザッ
ザッ
俺がいつも歩く道はいつも誰かの足音が聞こえる
ザッ
ザッ
ザッ
―誰かが俺の後ろを歩いてきている。
ずっと前から、ザッ、ザッ、ザッと足音が聞こえている
ザッ
ザッ
ザッ
―誰なんだ…いつもいつも
ザッ
ザッ
ザッ
―前にいる女子学生も怖がっているじゃないか
鞄を前に抱いて背中を丸めている
ザッ
ザッ
ザッ
―いつもそうだこの道を通るとザッザッザッって音が聞こえる
ザッ
ザッ
ザッ
鞄を握る力が強くなる。
ザッ
ザッ
ザッ
―いつになったらいなくなるんだよ
消えろよ。
ザッ
ザッ
ザッ
そうは言っても消えてくれない
なんでだよ。
もうすぐしたらあれじゃないか。
すぐに曲がり角がやって来た
女子学生はそこを曲がる
そのとき、目が合った
「ヒッッ!」
甲高い声をあげ走り去っていった
なんで 逃げるんだよ。
俺何もしてないじゃないか
伸ばし掛けていた腕をもとの位置戻し止まった
すると…
足音が消えた
あぁ、よかった。
これで静かになった
―
「近道を、するんじゃあなかった」
息を切らしながら、畦道を全力ダッシュする。
「むらの‥人たちが、なんであそことおらないか…ふー、分かった」
…人じゃない人が後をついてくるからね
気づいて ころこね @konene
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