第20話
小学5年生の頃、私には仲の良かった友達がいた。その子とは何をするにも一緒で、私は勝手に親友なのだと思っていた。
でも、席替えをきっかけに関係が変わてしまう。
「今日は、この子と遊ぶ」
友達は席が近くなった女の子と仲良くなり、私と一緒にいる時間は少なくなっていった。
そんなある日、新しい友達ができた。三人グループのうちの一人で、自分のグループに入らないかと声をかけてくれたのだ。
でも、長くは続かなかった。
「雨音ちゃんの悪口聞いちゃったんだ」
その友達は、私にそう言ってきた。
「そうなの?」
不安がる私に、その子は言った。
「私でよければなんでも言ってね。相談にのるから」
私は凄く嬉しかった。その友達に感謝した。
後々、悪口を率先して言っていたのはその友達だったと気が付いてしまった。
それがきっかけで、私は友達という存在を作らなくなった。
人との関りを遠ざけるようになったのだ。
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