成長の方針

「ん?」


夜桜は目を覚ます


そしてふと横を見ると


「寝顔可愛い」


「筋肉凄い!」


立花と彩音と眠って言う有川を触りながらそう言い


「昔から寝顔は可愛いのよね」


十川が有川を膝枕しながらそう言っていた


「何だこの光景」


思わず夜桜がそう呟くと


「「ひゃ!!」」


3人は声を上げて驚愕した


「お、起きたの?!」


「今な、、、ふぁー、、、おはよう」


「お、おはよう」


「ルークさんは?」


「トイレ」


「そうか」


夜桜は立ち上がろうとして


「あだだだだ!」


全身に激痛が走った


「あれ?私が回復したのに何で?」


立花が不思議そうにそう呟く


「素人の治療だからだろ!」


「あー、確かに」


「痛って、、、これ大丈夫か?」


そう4人が話していると


「ん?」


有川も目覚めた


「あれ?やわらかい」


「私が膝枕してるからね」


「わぁ!」


有川は勢いよく起き上がり


「ぎゃー!!!」


夜桜と同じく激痛で叫んだ


すると


「2人とも目覚めたか」


ルークが歩いてきた


「はい、、、全身ボロボロですけど」


「素人の回復はやはりマズかったか、、、安心しろ。まともな医者を持って来た」


「2人とも大丈夫?」


そしてルークの後ろからペリエが出てきた


「あ、助かった」


「助けて~」


「2人とも、、、大丈夫?なんか朝っぱらからヤバい爆発音聞こえたけど」


ペリエが2人を治しながらそう言うと


「死なない程度のドラグーン・バースト叩き込んだだけだ」


ルークがそう答えた


「は?!バカじゃないの?!2人を殺す気?!」


それを聞いてペリエは驚愕した


「死なない程度って言ってるでしょう、、、まぁ、当たり所を変えただけで威力はフルだったが」


「、、、あなたに戦闘訓練の担当まかせて大丈夫かしら?」


ペリエはそう呟く


「この2人が私の本気を受けるに足る領域に居たからです。1撃本気で叩き込まれたり、あと少しで私に傷を負わせれたり、上級魔法をほぼ扱えていたり」


「ちょっと待ちなさい?!信じれない話が3つ聞こえたけど」


「俺も自分で言っていて信じれない」


「、、、上位魔法ってどっちが使えたの?」


「夜桜だ」


「夜桜君、どこかで私が教えるから」


「え、あ、はい」


(こいつにかぁ、、、いやだなぁ)


夜桜は顔には出さなかったが内心クソ嫌だった


「ひとまず私はこのあと授業だから、、、治療完了。それじゃー、頑張ってね」


そしてペリエは去って行った






「あの」


十川が声を上げる


「さっき話題に出てたドラグーン・バーストってなんですか?」


そしてそう聞く


「私の扱える最大火力の魔法だ」


「さっき私たち3人と戦った時は見せてくれませんでしたよね?」


「見せるレベルまで3人がまだ到達していなかったからだ、、、見たいなら頑張れ。1撃私に叩き込めたら見せてあげるよ」


十川の不満げな声にルークはそう答えた


「俺達が寝ている間に3人も戦っていたのか」


有川が驚いた様子でそう呟くと


「中々に強かったぞ。2人とは別ベクトルの方法で私にあと一歩で傷を付けるところだった」


ルークは面白そうにそう返した


「おー!!すごいじゃん!どうやったんだ?」


夜桜が3人に聞くと


「十川の武具創造で本物の刀を出してもらってそれに彩音が防御を貫通するという概念を付与して、私がその刀を身体操作と魔力強化で底上げした一撃を叩き込んだのよ」


立花がいらだった様子でそう返した


「うぉ、、、凄そう」


「ノーガードで受けられて無傷だったけどね?」


「こっちもだ」


「「、、、はー」」


5人はため息をついた


「少年組は雁字搦めの鎖を完全に力で破壊する攻撃、少女組は雁字搦めの鎖をある程度解いたうえで力で破壊する攻撃だった。どちらも良い一撃だった」


そんな5人にルークはそうフォローをした


「というか、、、どうやってルークさんに一撃与えたの?」


彩音が不思議そうに聞くと


「それは


そして夜桜はその時のことを話した







「どんな連携力と機転よ」


「しょっぱならから魔法をフル活用って、、、私達ですら最後の方でやっと出来たのに」


「化け物過ぎる」


話し終わると女子3人から化け物を見るような目で2人は見られた


「そ、そこまでいうか?」


「酷い」


「いや、言われても仕方がない話だぞ、、、さて、5人の実力は模擬戦でわかった」


そしてルークが話し始める


「各々の育成方法が決まった。まず有川君、君はあそこにある的を弓で貫け」


そう言うルークが指さす方向に1体の人形があった


「あの人形はとんでもなく丈夫でな、、、私のセイント・ブレードでやっと破壊できる代物だ。あれを貫くとなると相当な威力が必要だろう。だが身体強化で弦の固い弓を弾けるようになり魔法も使えば可能だ」


「はい!」


まず有川の特訓内容が決まった


「次に十川君と白馬院君はそれぞれ剣と短剣の扱いを学ぼう。2人はスキルや魔法を鍛えるよりも基礎的な戦闘技術を伸ばした方がいい。もちろん使えるようだったら魔法を使ってくれて構わない」


「「はい!」」


次に十川と彩音の内容も決まる


「そして立花さんだがすでにある程度剣術が出来ているからな。色欲の効果5つを鍛えて行こう。勇者の中でトップクラスのスキルだからな。鍛えれば凄まじい武器になるだろう」


「はい!」


立花も決まった


「それで、、、夜桜君なんだけどな、正直最低限の剣は扱えるけどまだまだだから十川君と白馬院君と同じように鍛えてもいいんだが、、、ブルーフレイムが使えるなら有川君みたいに火力上げも良いけど、、、スキルも強いからな。立花さんと同じようにスキルを鍛えても良い、、、というかそもそも剣士じゃなくて魔導士になった方がいい気もする。だけど有川君との連携を考えると、、、ってな感じで選択肢が多いんだ」


そして夜桜だけまだ決まっていなかった


「どんな戦闘スタイルが良い?」


そしてルークはそう夜桜に聞く


「模擬戦と同じように有川と組める戦闘方法が良いです」


「となると、、、魔法剣士だな。凄まじいことになりそう、、、よし!私が十川君と白馬院君を指導してる横で立花君と夜桜君は戦ってくれ。それで夜桜君はやばそうな魔法は使わないでくれ、立花君が死なれたら困る」


夜桜の答えを聞いてルークはそう結論をだした


「さぁ!頑張ろう!」


「「はい!!」」


そうして5人の特訓が始まった

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