各々

「「はぁ!!」」


ドカン!!


夜桜と立花の刀と大剣がぶつかり合う


「ありったけのスキルで強化してるのに互角って、、、どんだけ魔力強化が強いのよ」


「さぁな?」


「力で勝てないなら!魅了!」


立花の眼が怪しく光る


「っ!」


(思考が、、、ぼやける)


その力によって夜桜の思考に障害が発生した


「隙あり!!」


その隙を突いて立花が大剣を振り下ろす


「黒のパンツ」


「ふぇ?」


しかし夜桜の呟きに動揺し隙を晒す


「そこだ!ファイヤースラッシュ!」


ズバン!


その隙を突いて夜桜の炎の一閃が立花を切り裂いた


「ぐぅ!」


「身体操作と生命操作の力で防御が固いな」


立花の腹に走る焼き傷を見て夜桜はそう呟く


「私以外にこれやったら泣かれるわよ?」


「お前みたいなイカれ野郎なら問題無いだろ」


「ええ!今度はこっちの番よ!」


そうして2人は激しい打ち合いになる





「2人とも凄い」


「ファンタジーの世界だなぁ」


十川と彩音は動きを止めて2人の攻防にそう感嘆の声を漏らす


「というか、華凛ちゃんは剣道と空手やってたなのそれと真っ向から打ちあえる夜桜は一体何なの?」


彩音は心底不思議そうにそう呟く


「透視と鑑定による先読みだよ。魔力と筋肉の流れを見てるんだ」


それにルークがそう答えた


「なるほど、、、にしてもじゃないですか?」


「そうだな、、、あんなうまくいくものなのか?どんな才能なんだろうか」


ルークは困惑する


「、、、」


(透視と鑑定だけじゃなくて読心も使ってるんでしょうね。そういや2人には話してなかった。後でバレないところで話しとかないと)


十川はカラクリを理化してそう考えるのであった


「さて、こっちも頑張らないと。足手まといなんかになりたくないからね」


「うん!華凛ちゃんと一緒に戦う!」


そして2人は再びに襲い掛かる


「はぁ!」


シュ!


まず十川の一閃が放たれる


「大振り過ぎだな。決める時以外はもう少し細かく、それじゃ反撃され放題だ」


「はい!」


「ならこれは!」


シュ! シュ! シュ!


続いて彩音の短剣の素早く細かな連続攻撃が放たれる


「上半身だけで動いてしまってるな。下半身を使え、足だけじゃなく腰も使え。師匠の言葉だが男は心臓、女は腹に力を込めれば力が出てくるそうだ。実際俺も強敵と戦った時はそうして勝ってきた」


「はい!」


(下半身を、、、腹に力を、、、胎?)


「そうだ」


彩音は思いつく


(色欲、、、サキュバス。自分にサキュバスの概念を付与すれば)


「はぁ!魔族化!」


自身にサキュバスの概念を付与するというぶっ飛んだアイデアを


「は?!」


当然ルークは驚愕した


だが


「あれ?上手くできない?」


変身することは出来なかった


「実物知らずにやったからじゃない?私の武具創造と一緒で」


「あ、なるほど」


「その理論だと見た生物を模倣できるってことになるんだが?」


ルークがそう呟く


「流石に無理ですかね?」


彩音がそう聞くと


「概念術師なんてスキル初めて聞いたからな、、、ただ、魔族軍第4部隊長のバラム・アーデンという魔人種の女が居てな、、、そいつが概念を使って来るそうで、様々な魔物の力を使って来ると聞いたからな。出来ると思う」


ルークはそう答えた


「「おー!!」」


「目指してみる価値はあるな、、、よし!準備しておく」


「ありがとうございます!」


そんな話をしていた時だった



ドカン!!!


「「は?!」」


突如爆発音が響いた







数分前

「うーん、、、うまくいかないな。貫通どころかそもそも矢が的に刺さらない」


有川は人形を貫通する特訓の進みが悪く顔をしかめていた


「ルークさんが用意してくれた弓は10個で今は3番目に硬い弓矢を使ってるけど、、、遠いな。ルークさん曰く、10個目の弓を使えれば魔法無しでも貫けるそうだけど、、、それってつまりそのレベルで魔力強化できるってことだからなぁ


(となると7個目辺りの弓で魔法付与でどうにかするしかないか、、、魔法か)


「図書館で魔法について勉強した方がいいな」


有川は自身に足りない物を分析していく


「魔法、、、ルークさんが見せてくれた魔法を使うか」


そして見たことのある魔法を思い出す


(下級のウィンドカッター、、、あれでどうにかなるとは思えないけど)


「やらずに言うのはよくないな」


まずは下級魔法のウィンドカッターを付与してみる


「刺す矢と斬る斬撃を一緒にか、、、着弾時に斬るイメージで」


有川は弓を構える


そして


「ウィンドカッター!」


ビュン!!


矢を人形目掛けて放った


ズシャ!


「、、、ただ風を纏わせる時よりも威力が低いな。攻撃範囲は広いけど」


その結果は望んだものでは無かった


「次は上級魔法のウィンド・バーストだけど、、、その前に中級魔法ぽい技をイメージでやってみるか」


次に夜桜がブルーフレイムを使った時と同じ手段を使うことにした


(強い風、、、竜巻、、、風なんて生易しい物じゃなくて災害の竜巻を)


有川は矢に竜巻を纏わせていく


(風が暴れだしそうだ、、、制御しないと)


「トルネード・アロー!」


そして竜巻を纏わせた矢を放った


ドカン!!


「うぉ、、、」


すると


「刺さった!」


今まで刺さることが無かった矢が初めて的に刺さった


「よし!!」


その結果に有川は声を上げた


「これなら上位魔法のウィンド・バーストを使えば!」


そして有川は続いて上位魔法に手を出すことにした


それが間違いだった


(あの暴風をイメージして)


そもそもウィンド・バーストは広範囲魔法である


(矢に集中させる!!!)


そんなものを極一点集中なんてして


「はぁ!!」


放とうものならば


ドカン!!!!!  






「さっきのように魔力の暴走で大爆発するから気を付けてくれ」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     


ルークは5人にそう注意をするのであった


「先教えてくださいよ!?」


有川がそう言うと


「一回限界を超えた方が伸びると思ってな。有川君なら死ぬほどのミスはしないと思ったからな」


ルークはそう答えた


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