sekiya side

第3話

──僕は今、暗闇の中を生きている。


  頼りになるのは感触と音。





  僕はなぜこんな体で生まれてきたんだ?



  徐々に徐々に…暗闇が僕を襲ってきた。




  まるで地獄に落とされるように。





  今僕は暗闇に負けた。



  死体と同じようなものかもしれない。




  他人の目が見えない。



  眩しいとか、可愛い、かっこいい、綺麗…。



  そろそろ忘れそうだ。


  


  一度眠って起きたら元に戻ってるかもしれない。



  何度そう思ったことか。

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