第3話 秘密の約束
私は慌てて、会計を済ませ、急いで彼の方へ向かった。
「熊田…どうしてここにいるのよ…」
私は失望した口調で尋ねた。
「田中さんこそ、なんというか…とても意外でした…私もまさかカフェで会うとは思いませんでした…」
私はその言葉を聞いた瞬間、ものすごい剣幕で応えた。
「ぜっっっっったい!誰にも言わないで!みんなに言いふらしたら、クビにしてやるぅぅぅ!」
「田中さん、落ち着いてください。私は誰にも言いませんから」
「あなたの方こそ、なんでカフェの前にいたのよ」
私は少し涙目になりながら言い放った。
「実は、私…すごく甘党でして…こういうカフェとかスイーツのお店に入りたいのですが、こんな風貌だし、怖がられそうで入れたことが一度もなくて…」
彼は切なそうに俯いた。
「だから……田中さん‼︎ 私とカフェ巡りを一緒にしていただけませんか⁉︎」
「ええ⁉︎わ…私でいいの?絶対…誰にも言わない?」
「はい、もちろんです。誰にも言いません。二人だけの秘密です」
「うーん…分かった。二人だけの秘密ね」
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