節歌

@YuLcA

節歌

天は瑠璃 不慣れな着替え 革は照る 「いってらっしゃい」 次の扉へ

濁り空 天は如何にと恐れるなら 道路を御覧よ 輝く鏡

ラムネ瓶 泡とガラスの風鈴音 貴方と涼む静寂しじまに満ちる

紅日暮 暮れる庭で子は駆ける 秋津でさえも垂れ穂より飛ぶ

子はだまし大人は菓子を 僕は病む 時にだまされ渋柿の焦燥

月に浮く白鱗を詠み死に和む 終わりと福を呼ぶ年の瀬や

天照らす 眩むも鼻に海の風 一人の終着 風追い枕

花筏染みて見ゆれど思ひ出はなほあざやかに沈まず流る

ビー玉も変わらぬ様だが春が来た 私は不慣れにまた浮かれ節

本を手に紅茶を脇に微睡む僕 小石を蹴る子の笑いを摘む声

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