第2話 李克逃走
「な、なに!父上が!?」
俺は驚きに目を見開いた。
「兄上、どうしたのですか?」
弟の昇が言った。
「父上が…謀反の罪で腰斬の刑になり、親戚たちもことごとく処刑されたそうだ。時期にここにも追っ手が来るだろう。」
「ええっ!父上が…腰斬の刑に?う、う、うわぁぁぁぁ!」
「ないてばかりもいられない。早くここをでて、どこかに身を隠さなければ。支度をするぞ、昇!」
「は、はい!」
俺は部屋から剣を2振、銀子、兵法書、衣服、食料を持ち、馬に乗った。
「よし、行くぞ!」
「はい!」
父上、仇は討つぞ。この秦を滅ぼし、無念を晴らす。
夜明け、2匹の馬が街道を進んでいた。
新・楚漢戦争〜李克伝〜 以織(いおり) @iori0622
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