第5話 さて、どうしようか
「チームを組んだのはいいが、どうする?ガイさん」
「そうだな…、とりあえず何日かはこの村で過ごすとして、その後他の3人を探しに行くのはどうかな?」
「じゃあそうしよう、この村にいる間に色々この世界について教えくれないか?」
「いいぞ、村を元に戻す作業の隙間時間とかでいい?」
「ありがとう。それじゃあ、手伝いに行こうガイさん」
//
村の人たちが作業しているところに着いたが、ガイさんのお父さんのことをどう呼ぶべきか…
村長さんかな?お父さんと呼んであれもちょっとしたいんだよな。
「お父さん手伝いに来たよ」
「みそだれさん、俺はあんたのお父さんじゃない!」
うん、このお父さん好き。夢を叶えてくれてありがとう。
「ありがとう村長さん」
「ん?何かしたか?」
「いえ、なんでもありませんよ」
「作業手伝いに来たよお父さん」
「だから俺はあんたのお父さんじゃ…ってガイか」
「間違わないでよ父さん」
「口が勝手に動いたんだよ…」
「一旦置いておくとして、なにをすればいいかな?」
「簡易的な家をまず作ろうと思っているから、作るのを手伝ってくれ」
「わかったよ。みそだれさん、木を切りに行こうか」
「こういう時って斧かな?刀使うのかな?」
「俺の家に斧があるからそれを使おうか」
「家…壊れてるねガイさん…」
「そうだねみそだれさん」
「家の下敷きになってそうだから探そう」
「あったぞ!」
「よし!それじゃあ森へ行こう」
//
「せーの!」 ドンッ
「せーの!」 バキッ
何回してもやっぱり割れてしまう。
刀を使えるようになって簡単だと思っていたが、木を切るのとは全然違うな。
「ガイさん、コツとかあるかな?」
「うーん。簡単に説明すると、ズッと振りかぶって、バンと腰を下ろして、ゴンッと木に斧をぶつける!」
しっかりしてる人だから説明も上手いと思ったが、感覚派だったか…
「あ、ありがとうガイさん。多分わかったよ…」
「それはよかった!」
//
「結構切れたんじゃないかな」
「そうだね、みそだれさんもだんだん上達していたし」
「これを運ぶのもしんどそうだなぁ」
「このぐらいでヘタレてちゃモヤモヤマヨーツ帝国なんて倒せないぞ!」
「そうだよな!鍛錬だと思って頑張るか」
3往復し、日がほとんど落ちるぐらいにようやく切った木を運び終わることができた。
「よし!みんなやるぞ」
「「おーー」」
村長さんの合図とともに村の屈強な男たちが簡単な家を作り始めた。
「おと…村長さん、すごいですね村の皆さんの団結力は。元の世界はこんな団結力はありませんでしたよ」
「みそだれさんの世界のことは分からねえが、この村の皆は生まれた時からこうして過ごしているからな。絆は深いんだ」
「いいですね、この世界は」
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