水が見せる、霊と人の……

 教祖様の霊能力はホンモノ。
 だから水にも力が宿ります。

 飲めば健康になりますが、ほかの使用法に行き着くと……あれ?
 笑い声が聞こえたり、トイレが開かなくなったり。
 オカルト現象のオンパレードです。

 こんな事態を引き起こしたのは、一人の小学生。
 好奇心からか、出来心からか、はたまた――――

 コミカルなやり取りを中心に、ガラリと変わる展開。
 ここはお馴染みのカヌレ節ですね。
 夢中になって読める内容は、霊水の効果と同様ホンモノ。

 くわえて本作では、特筆すべきことがあります。

 更に一歩踏み込んで、描かれる人間模様と状況。
「パルメザンのちっぽけな祝福」にも通ずる印象を受けました。

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