モンゴル 🌠

上月くるを

モンゴル 🌠 



ぴひよろろと空の謳へる夏野かな

けふの日を明日につなげて日日草


どこまでも連れ添ふ線路棉の花

雲の峰しきりにしつぽ恋しき日


のうぜんの花の繚乱空まさを

日常と常態の絢アロハシャツ


珈琲を発見せしひと土用あひ

ジャム瓶に華やぐ卓や巴里祭


小窓より葉騒を眺め午睡かな

片蔭にすれ違ふたは若きわれ


猫のゐるラーメン店のかき氷

文面のうらを読み解く洗ひ飯


白日傘くるりくるりとあそばせて

おかつぱをふたつ並べる浴衣かな


帰る家のなき同胞よ蝉の殻

草原のパオに眠りて星涼し


こぢんまり終の棲家に夏の月

手信号おくるがごとき夏の星


夜つぴての家電のうなり熱帯夜

短夜に鳴りつ放しのラジオかな




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