壮大な神話や世界観の広がりがありながら、読み進めるほど印象に残るのは、それぞれの抱えている想いでした。
特に澪の孤独が見えてきてから、ただの対立ではなく、もっと切実なものがこの物語の中にあるのだと感じ、ぐっと惹かれました。
ギリシャ神話や北欧神話の神々が出てくるところも魅力で、神話が物語の中に自然に溶け込んでいるのが素敵です。
私自身、北欧神話が好きなので、名前が出てくるだけで思わず頬が緩みます。
星愛たちのまっすぐさや、仲間との結びつきにも温度があって好きです。
大きな神話の流れの中に、ちゃんと孤独や祈りがある物語だと思いました。
この先も楽しみにしています。
主人公・星愛(ティア)はヘスティア、幼稚舎時代からの親友・紗良はアルテミスで、どちらもギリシャ神話のオリュンポス十二神の一柱である女神です。
二人が『神によって創造された学園』の高校二年生の時の修学旅行で事件が起きます。
この二人にお友達も参加して、六人で事件の解決に乗り出します。
もう一人のキーキャラ・澪は『創世神話』の女神ミレイアです。
著者の独自世界、包括的神話『創世神話』が繰り広げられます。
誰が敵で誰が味方か――一筋縄ではいかない利害関係が楽しいです。
そして学園ドラマ!
女子どうしのお泊まり会やら、食事会、勉強会……キラキラしたイベントが山積みで楽しいです。
お勧めします!
タイトルに「創世神話」とあるため、物語は神話をテーマにしているのかな?と思って読み始めましたが、まず描かれるのは学園を舞台にした日常で、そのギャップに良い意味で驚かされました。
しかし読み進めるうちに、この作品が単なる学園ものではないことが分かってきます。
学園そのものが神話的な世界観を内包しており、登場人物たちは物語の背景となる創世神話と深い関わりのある立場の人物達として描かれています。
神話的なさまざまな物語背景が、作中での主人公たちの行動と自然に重なり合い、彼女たちは自らのアイデンティティに思い悩みながら、何を大切にすべきかを問い、前に進んでいく姿が、学園作品ならではの青春要素と非常にうまく噛み合っていると感じました。
序盤に派手なバトルや過激な展開はありませんが、物語の核となる出来事や伏線は丁寧に散りばめられているように感じたので、この先どんな物語が展開されていくのかを楽しみに、長くじっくりと読み込んでいける作品だと思います。
転生、神話、学園、そして三国志――一見すると大胆すぎるほどの要素を、見事にひとつの物語へと束ね上げた作品です。
幾度もの死と転生を越えてなお続く女神たちの旅路はスケールが大きく、同時に「成長」や「絆」といった普遍的なテーマが丁寧に描かれているため、壮大さの中にも確かな感情の軸が感じられます。
転生を重ねるごとに変化していく心情や、揺らぎながらも深まっていく絆が、物語に厚みを与えています。
さらに、三国志という歴史の舞台を大胆に取り入れた構成は独創的で、先の展開が読めないわくわく感を生み出しています。
神話と歴史が交錯する世界観に浸りたい方に、ぜひおすすめしたい一作です。
とにかく規格外れで、今まであった物語の枠にとらわれない作品だと思います。
二人の女神、彼女達は一体何者!?
学園の女の子かと思いきや、歴史の表舞台を動かす存在にまでなったりして。
転生物も、こんな展開があったのかあ~、と脱帽。
今自分が拝見してるのは、悠久の中国、三国志の時代。
劉備、張飛、趙雲、孔明……歴史を彩った英雄も出てきますが、注目すべきはヒロインたち。
孫尚香や貂蝉といった、ゲーム経験者なら知らないはずがない美女たちも活躍。
史実を忠実に反映しながらも、登場人物たちが活き活きと躍動します。
これから先どうなっていくのか。
歴史好きには、楽しみでやみません。
神話×学園×ミステリが絶妙に交差する──
静かな学園に満ちるのは
悲鳴ではなく
気付いてしまった者だけが感じる〝ずれ〟の感触
この物語は
謎を解く快感よりも先に
胸の奥に小さな棘を置いていく
違和感はやがて形を持ち
友情は試され
日常は少しずつ
〝神話の縁〟へと引き寄せられていく
印象的なのは
戦うための物語ではなく
〝選び続ける〟物語であること──
誰かを断罪するよりも、理解しようとし
見捨てるよりも、手を伸ばす
その姿勢が
静かに、しかし確かに心を打ちます
光と闇
神と人
運命と意思
相反する概念が、対立ではなく
〝重なり〟として描かれている点も美しい
言葉の選び方は詩的で
場面の切り替わりはまるで音楽の転調のよう
読み進めるほどに
世界が深く、広く、やさしく感じられていきます
派手な展開に酔う作品ではありません
けれど、読み終えたあと
ふと空を見上げたくなる──⋯
そんな
〝静かな余韻〟をくれる、稀有な物語です