第12話部活動見学…??いや、読書会です
「ラノベ執筆部ってどんな活動してるんですか?」
「えーと、主には好きなジャンルのラノベを書いて文化祭で300円で販売したり、各々で書いた小説をネットに上げたり大賞に応募したりしてるぞ」
ヴァンパイアクイーンの役は飽きたのか。先輩は今は変な格好をした常識人のようだ。
「意外と真面目に活動してるんですね」
思った以上にちゃんと活動していてびっくりしている。こんな先輩のことだから部室で厨二病ごっこでもしているのかと思った。(めっちゃ偏見です)
「まあね、前まで入部してた先輩方が本気で書籍化目指してたから妾も看過されてな」
先輩は退部された方々の事を思い出しているのか、顔が嬉しそうだ。
「あのーちょっといいですか?」
「どうしたの?優子ちゃん」
「私、執筆の経験すらないし、ラノベすら読んだことないんですけど大丈夫なんですか?」
確かに優子がラノベを読んでるのはイメージができない。
「うん、大丈夫だよ。前の先輩方もラノベ好きってだけで執筆は全くの素人だったから」
「あ!俺も質問いいっすか?」
「何かな?雄也くん」
「俺も素人なんですけどぶっちゃけ、文章書くの大変じゃないですか?」
「まあー大変ちゃ大変だね。でも毎日本読んだり文章書いてると不思議なことにスラスラかけるんだよね」
「へーそうなんっすね」
へー執筆ってめっちゃ文章書くし物語も考えないといけないから大変そうなイメージあるけど慣れでどうにかスラスラ書けるようになるんだな。
4人で話しながら部室まで歩いていたら、廊下の1番奥にたどり着く。先輩はポケットから鍵を取り出して1番端っこの扉に差し込み開ける。
「ふふふって見て驚け!これが妾のオアシスだ!」
「「「おおー!?」」」
凄かったので3人で驚く。
扉が開くと二次元キャラのポスターが壁一面に貼ってあり、大きな本棚にはびっしりとラノベが保管されている。フィギュア類も色々と置いてありザッオタクの部屋という感じの部室だ。
「す、凄いですね。見事に部室がグッズで埋め尽くされていますね」
俺は圧巻という感じで呆然と呟く。
「ふっふっふ、凄いでしょ!本当はもっとあったんだけど、先輩達が退部する時に自分で持ってきたものは持って帰ったから今あるグッズは全て私のものなのだ!」
「確かにすげーな。これって全部で集めるのにどれくらい掛かるものなんですか?」
雄也は飾ってあるグッズを近くで観察しながら、興味津々といった具合で沙也加先輩に現金な事を聞く。
「んー三百万くらいはかかったんじゃないかな?」
「「さ、三百万!?」」
凄い桁に俺と雄也はすっとんぴょんな声を同時に上げる。ちなみに優子は驚いてない。
「何処からそんな大金出てくるんですか?」
高校生で三百万円ものグッズを色々と揃えるのは凄すぎる。お金のことについて聞くことはよくないと思っていたが、雄也は心臓が鋼で出来ているのか先輩にも躊躇なく聞く。
「私のお父さんが会社の社長なんだ」
「せ、先輩って社長令嬢なんっすね」
「なんか言いたげな顔してるけどどうしたの?」
「いや、先輩ってとても社長令嬢には見えないなって」
「失礼だな!流星くん!」
沙也加先輩が俺に詰め寄ってくるが今まで黙っていた優子が先輩を俺に近づけさせないようにガードする。
「えっと…優子ちゃん?どうしたのかな?」
「流星さんに近づいていい女は私のだけなのでガードしてます」
「も…モノホン!のヤンデレや!?二次元でしかないと思っていたのにリアルでも見れるとは!?」
何処に喜ぶポイントがあったのか知らないが先輩は優子のヤンデレっぽい行動を見て嬉しそうにしている。
興奮が収まった先輩はこほんと小さく咳払いをして部活の事について話すのか。真剣な顔になる。
「ごめんちょっと話が脱線したから戻すね。見学なんだけど、特にすることはないからラノベ読んだことない2人は…まず、優子ちゃんはいこれ、最近人気のラブコメなんだけど女の子でも読んでる人がいるから読みやすいと思う。雄也くんは男の子だからファンタジー系のラノベのこれ読んでみて。最後に流星くんはラノベ読んだことありそうだしこれね」
優子には最近有名なラブコメのラノベが手渡されて。雄也にはファンタジー系の男が好きそうなラノベを手渡される。俺は白い冊子を沙也加先輩から貰う。
優子と雄也は渡されたラノベを既に席に座って読み始めている。
「沙也加先輩これは?」
「これはねー私が最近書いたものなんだけど、ラノベ読んでる人から感想欲しいから読んでみて」
「わかりました」
改めて冊子を見るが、多分二万文字くらいはある。ここまで文章書けるのは凄いなと思う。早速読み始める。普通の本よりは全然文字数が少ないので15分で読み終わった。
内容は女主人公が女神様から転生特典にチート能力を貰って旅をしながら、色んな所で無双して人を助けるという話で途中で終わっていた。
「ど、どうだった?正直な感想ちょうだい」
読み終わった俺に先輩は緊張した面持ちで感想を求める。正直言いづらいが正直に感想を言わないと感想を求める意味がないので包み隠さず正直に答える。
「えーと、テンプレなのはいいんですけど、捻りがなさすぎて何回も見た予想通りの展開すぎて話し的にはつまらなかったです」
「はあ〜やっぱりそうだよねーなんかオリジナリティが出せないだよねー」
先輩はわかってたというように呟く。そしてガチで凹んでいる。さっきまで元気だったのに幻視なのか先輩に犬の尻尾が見えて萎れている。
「先輩元気出してください!確かにボロクソ言っちゃいましたけど!文章は読みやすかったです。なので後は先輩の奇抜なストーリーを少し加えるだけで人気作間違いなしですよ!」
「へへっ!ありがとう!次は『つまらない』じゃなくて『面白い』って言わせるように頑張るから!」
何とか、俺の言葉で元気が出たのか先輩の顔に笑顔が戻る。
良かったと思っていると……
「いやあああ!なんでぇ!なんでぇ!なんでぇ!」
先輩に薦めてもらったラノベを席で読んでいた優子から悲鳴が聞こえたので俺は優子に駆け寄るのだった。
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『リボン✖️ボカコレ✖️超メディアミックス小説大賞』応募中です。
読者様方々のお陰で『メディアミックス週間一位』『ラブコメランキング19位』という凄い高順位です
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