第70話 手がかり
その夜、トラブルを狙っていた奴がまたやって来た。
…私が君に勝てないと思っているのか…
心配しないで。そもそも君が私に勝てないのに。今日は君にヒントを与えるためにここにいるんだ。
……お願いだから、お願いできない?
ああ、君がこんな風にここに閉じ込められているのを見るのは、つまらない…
あっちへ行け!同情なんていらない!他にどこにも行くところはないのか?
どこか別の場所で、私の可愛い子と一緒にいるのと同じくらい楽しいことがあるだろうか?
なんて気持ち悪いんだ!どうか私の邪魔をしないでくれないか?
心配しないで!実は…あの人は未来から来たんじゃないんだ。
どこから来たんだ?どうやって見つければいいんだ?ヒントが見つかると、すぐにワクワクするんだ。
心配しないで。彼を見つけることはできない。彼はこの世界の人間じゃない。
あの惑星にいるのか?ミシェルのポータルは使えるはずだ。
いや、彼は地球出身だ。でも、この地球出身ではない。
あ?
つまり、彼は…いわゆる並行宇宙から来たってことか? そこの地球はエネルギー危機に瀕していて、だから君たちのエネルギーを奪おうとしている。
じゃあ、君たちが僕たちにくれた力は…
実はエネルギーの一種なんだ。でも、僕が改造した肉体はそう簡単には改造できないし、彼の目的でもない。
…どうしてそんなことを言うんだ。
楽しいから? 君たちが行き詰まってるから、すごく不安なんだ。
この高圧的な態度と傲慢な口調、肝心なのは、彼にはそれ相応の力があるってことか… ふと、名状しがたい怒りがこみ上げてきたが、それを抑えるしかなかった。今は、やはり情報収集が重要だ。
え? なんでこんなに不安なんだろう… 正直、わからない。いつも責任感を感じてるんだ。
それからどうする?一体この時空にいない人間を、どうやって見つければいいんだ。怒りを込めてそう言った。
怒りに震える私を見ながら、色々考えて、そして吐き出した言葉。彼は宙に浮かんでこう言った。
人間って面白いな!わかった!言っておく。今度直接来るから、お前ら頑張れよ!
彼に助けを求めようと思ったが、それって懇願していることになるんじゃないか?と思い、
そうして、またいつもの眠りに戻った。
目が覚めてから、忘れないように急いでメモした。
でも、その後もずっと忘れられなかった。夢じゃなかったからだろうか?
それから、対策を話し合った時に、彼にあれこれ話した。聖杯のこと、その由来のこと、並行宇宙から来た人のこと、今の私たちの状況…とにかく、全部話した。
それで…変身の犯人は見つかったの?
わかった。
じゃあ、なんで教えてくれなかったの? あんなに探していたのに!
…ごめん。そんなに私のこと気にしてくれるとは思わなかったわ。
千恵子はそれを聞いて、思わず手を落とした。
そうね。私には友達がいなかったの。仲が良いのは、ものすごく不注意な人だけ。
気にかける人なんて、もちろんいないわ。
シャオウー…
じゃあ、誰かが私たちのエネルギーを狙っているのはほぼ確実ね… なるほどね。だって、エネルギーっていつだって希少な資源だし…
でも、もし本当にあの世界が危機に瀕しているなら、きっとすぐに来るわ…
案の定、次の瞬間、ホールにポータルが出現した。
今度はバイクには乗っていなかったが、銃を持っていた。
ミョルニルは、もう私の手の中にあった。ウル、そしてスクルド。トルドット。ヴェルダンテを呼んで命を助けてもらいなさい。肩に乗った通訳が言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます