第4話 破れぬ誓い
「…………ん」
ふと、目が覚める。ぼんやり瞼を
さて、何があったのかと言うと……まあ、流石に説明するまでもないかな。例の怪しげなローブの男性、
『悪いんだけど、言葉じゃ当てにできない。だから――あたしを抱いて』
昨夜――いや、正確には今日と言うべきなのかもしれないけど――ともあれ、すっかりあられもない姿でそう口にしたあたし。……うん、さぞかし驚いたことだろうね。いや、驚かれるだけならまだマシで、普通に軽蔑されてても不思議はない。
それでも、あたしにとってこれは必要不可欠とも言えようことで。居場所をくれた恩人に対し、こんなことを言うのもどうかとは思うけれど……それでも、彼が裏切らないという保証はない。どうしてか――本当にどうしてかあたしに感謝しているみたいだし、当面は心配ないかもしれないけど、それがずっと続く保証はどこにもない。例えば……そう、もしも恋人ができたりなんてしたら、あたしの存在は確実に邪魔になる。そして、そうなると必然――
だから、真っ先に手を打った。あたしは
尤も、彼の
ともあれ、結局何が言いたいのかというと――あたしは、最強の切り札を持っているということ。彼があたしを――それこそ、恋人を作ってあたしを追い出そうなんてしようものなら、この
……でも、今更ながら心配ないかなと。だって、動画を撮ることまで承諾……どころか、それであたしが安心するなら是非とまで言ってくれたくらいだし。
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