第三十九節 絶望の中の呻き


絶望の中の呻き

絶望の底から響く使者の歌。

使者の館の窓を覗けば

狂気に満ちた

死者の目が光る。

足を踏み入れたら

もう出られない…

絶望の世界へ

引き摺り込まれる

ことだろう……。

血飛沫にまみれ

悲痛の叫びを

上げることだろう……。

死者は生者の犠牲を

ずっと……

待ち続けている。

誰も館の中を知らない。

なぜなら……

 き

  て

 出

  れ

   た

 は


いない

 から。


そうして人は

館に入る。

そして犠牲者は

増えてゆくのだ。

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