◆第四章:わたしが言わなきゃ

蒼は思った。

優は自分を守るために黙った。
なら、私はどうするべきなんだろう。

蒼は昼休み、教室の前に立って、はっきりと言った。

「優のこと、笑ったりするのやめて。あの子は、自分を好きになろうとしてるだけだよ。私も、女の子らしくなりたいって思ってる。…それって、変なことじゃないでしょ?」

静まり返る教室。
その場にいた誰も、すぐには言葉を返せなかった。

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