#5

俺はあるものが目に入った。

ボロボロのリュックと靴が俺の使っている物と全く同じ物だった。

「爺さんもそのメーカー好きなのかい?」と聞く。

『これな…昔からこれじゃ。他のも試したがイマイチしっくりこん。これが一番じゃな…』リュックの中からメガネを取り出す。

そのメガネは俺が使っている物と全く同じ物だった。

俺がお気に入りでもう何年も使っている。

老人はそれをかけ俺を見る。

まるでオーダーメイドをされたかのように違和感はない。

何なら未来の『自分』を見ているようだった。


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