第9話 9個目
何かを犯したのか、それは知る由もない
上野 世多把の話
今日は何もない平和な日、
「あ~、めんどー、」
俺は高校3年生になってもう数カ月経つ
何もない平凡な一日に嫌気がさす
それでまた三年一組のドアを開ける
「おはー、」 「おはー」
友達に挨拶を返せばいつもどうり返される
それでまた1、2、3校時が過ぎていく
「なあ、ちょっといい?」 「ん?」
こいつは野川 花斗
高校で初めて会った仲いいとも仲悪いとも
なんとも言えない関係性だ
「今日さ、ウチで遊ばん?」
「え、いきなり?」
あまり喋らない仲で家へ招くという
俺にとってあまり考えられない
「ウチに新しいゲーム買ったからさ
誰かに自慢したいけど、仲いい人あんま
いないし、世多把くんが広めてくれん?」
「あーー、ね?」
ちょっとわかんない言い訳に聞こえる気もする
「まあいいけど」
クラスメイトとは仲良くしたほうがいいしな
それから学校が終わった。
「なあ世多把〜今日一緒に帰ろ〜」
「ごめん今日予定あるわ」
「え、なにすんの?」
「あ~、まあいろいろ」
「え〜、なんだよー、」
まあ別に言ってもいいけど、
あいつと仲良かったっけとか言われたら
なんかめんどくさいし、テキトーに言った
「あ、世多把くん、」
「お前の家こっち?」
「うん」、
そいつの家に着いた、まぁ
そこら辺にある普通の家だ。
「お邪魔しまーす」 「、、、」
こいつの後ろをついて行ってそいつの部屋に入る
「へー、綺麗にしてんね」
「まぁね」
家に入ってから少し素っ気ない気がする
「じゃあ、飲み物持ってくるから」
「おけー、」
にしても綺麗だ、綺麗というか
物が少ないように見えるからかも、
それからあいつが持ってきたジュースを飲んで
少し雑談をしていたが
「あれ、てかお前ゲームは?」
「あー、これからやるよ」
「あぁ、、なんか、意識が」
「うん、知ってる」 どういう、
それから俺は意識を失った
『ガンッ』
「がッ、、は?」
頭を殴られたかと思ったら謎の部屋
俺はあいつの部屋に行ってゲームを、
「よお」 こいつ、
「何すんだ!」
「お前、皆に隠してることあるやろ」
「は?」 『ガンッ』
「がッぁ、」 、
痛い、頭が、割れる
何か木のような物を持っているあいつ、
それで俺の頭をガンガン殴ってくる
「隠してるって、なにが、」
「お前が、皆に隠してる、重大なことだよ」
「はぁ?!知らねぇよ、そんなもん、」
『ゴッ、』 「いっ、、」
脛を強く蹴られて声が出る
「やめろ、やめろ、」
それから、何時間こうしていたのか
嫌な事をしている時に時間は長く感じる
そのようなことなのか、
痛みが重なってさらに皮膚が弱る
「何も知らない訳ないだろ!」
知らない、知らないんだ、
何のことに怒っているのか俺は何もわからない。
何がお前をこうするのか
なんで俺がこんなことになっているのか
痛い、痛い痛い、
「はぁ、早く吐けよ、お前の原罪を、吐けよ」
なんだよ、原罪って、俺が何を
俺が何を犯したと言うんだ
俺が何の罪がかかっていると、
俺は次の打撃で一生の意識を失った
「はぁ、はぁ、おい、起きろ」
肩が上がって下がる程疲れている様子の野川
「おい、おいって、」
ツンツンと持っている木刀で南沢川をつつく
「は?、おい、、、まさか」
素人が拷問紛いなことをすると
吐く前に死ぬ可能性があるので注意だ
「クソ、手加減しときゃよかった、」
そう言いながら袋に同級生を詰める
ちゃんと手袋を何層かにしてつけている
まさか自分がこんなことをすることになるなど
思いもしなかっただろう。
森に着きそいつをあらかじめ深く掘った穴に
ドスンと音をたてながら落とす
もうこいつの役割も、俺の役割も
もう終わった。
そうして野川 花斗はその森の崖から落ちて
野川花斗と上野世多把は死体と朽ちた
上野 世多把ー野川 花斗ー金目川高等学校ー
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