第3話 イチは有能冒険者

 イチは冒険者ギルド所属のEランク冒険者と言ってた、僕を肩に乗せ結構な速度で森を抜けてる。


「この木の実は食べられる、この葉っぱは薬草で回復薬に加工される、この葉っぱも薬草傷薬になる」

 と言いながら、木の実を採ったり葉っぱを採ってる。

「薬草は根から採集する事、根も茎も葉っぱも全て薬に使える」


 イチは物知りだ、イッパイ教えてくれながら進んでいる、カエルの僕は薬作りも料理も出来んが、知識は有ると無いでは大違い、確り覚えて置こう。


⦅カエル君、イノシシがいる、見えるか?⦆

「あぁ、結構でかいな! イチ試したい事があるもう少し近付けるか?」


⦅こっちは風下、近付くぞ⦆


 イノシシは自生の芋を夢中で掘ってる。

 僕はイノシシの肺に水を入れた。


 イノシシは苦しいのか、暴れ出したが突然バタッと倒れた。

「カエル君? 何をした?」

「生き物は呼吸出来ないと死ぬ、イノシシの肺に水を入れたら呼吸出来ないで死んだ」


「可愛いのに、カエル君は恐ろしい事が出来るのだな」

話ながら、イチは皮を剥ぎ解体してる。

 僕はイノシシの掘っていた芋を見付けて。

「イチ、この芋料理出来る?」


「あぁ、芋とイノシシ肉の煮物作ってやる、今日はここで野営だな水が出せるカエル君が一緒なら、野営は何処でも出きる」


 石で釜戸を組んで、枯れ枝を集め枯れ草を詰め、火打ち石で着火した。


 イチは鍋を何処からか出した。

「カエル君、この鍋に水を入れて」


 水が入った鍋を火に掛け、湯が沸くまでに芋の皮剥きし、刻んで鍋に入れ肉も刻んで鍋に入れた。

 香草なのか、葉っぱも入れてかき回し塩を摘まんで入れてる。



「明日には冒険者ギルドが有る町に着くが、カエル君は私のペットって事にする! 水が出せる特技は秘密だぞ! もし悪い奴に知れるとカエル君を拐って行かれる」

「悪い奴の肺に水をイッパイ出して殺せば、拐われないよ」


「そうだな、何故死んだか不明な殺し方なら、殺して知らん顔決め込めば良いか」



「この煮物美味しい!」

「イノシシの骨も一緒に煮込んだからな」

「そう言えば、鍋何処にしまってたの? 乾パン何処から出たの?」


「これは結構貴重な収納袋なんだ! みた感じより多く収納出来る」

「へ~え?」

 アイテム収納袋、実際有るんだ!

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