第4話悪くない
私は自分の事を正当化する事にした。
だって彼が悪い。私を振った彼が悪い。
何も言わないで音信不通になって私が悩んでいることをまだ好きな事を知っているのに、10ヶ月もしないうちに別の同僚と付き合い出した。
誰が聞いても彼は酷い人。誠意がない人。
でも、もう1人の私が囁く。
だからって彼女のアパートの駐車場見に行くのはどうなの?まるでストーカーだよね。向こうからしたら恐怖だよ。もうそんな惨めなこと止めないと。
彼のことも忘れないと。楽しかった思い出が全部汚れてしまうよ。
私らしくないよ。いつも笑って優しい私をまた見たいよ。
想う事はいつも違い私を混乱させる。こんな風にさせたのは彼だ。悪いのは彼。笑ってる彼が憎たらしくなる。前は私に向けられる彼の笑顔が、大好きだったのに…。
彼は今、私の事をどう思っているんだろう。
ウザい、キモい、面倒、見たくない。早く仕事辞めればよいのに…。消えちゃえ。哀れ。ババア。邪魔。ブス。
沢山の不安、いつもより深く傷を付けた。早く彼が私の腕に気付くように…。
私は何も悪くない。
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