第46話 ◯月◯日 みなさん、応援していただいてありがとうございました
みなさん、こんにちは。深月美咲です♪
今日は・・悲しいお知らせがあります。
玲奈が転校してしまったんです。N女に転校してきて、まだ1年も経っていないのに・・
なんでも、玲奈のお父さんがお仕事で急に関西に転勤することになって・・玲奈も急遽、神戸の高校に転校することになったんです。転校の手続きの関係で、玲奈が、ご家族よりも一足先に神戸に行くことになって・・私は優花と夏葉と一緒に昨日、東京駅に玲奈のお見送りに行ってきました。
新幹線がまだ出発する前から、私の目には涙があふれてきて・・もう、言葉が出てきません。それは、優花も夏葉も同じでした。玲奈の目にも涙が浮かんでいて・・私たちは新幹線のホームで何も言えず・・抱き合ったまま泣いていました。
新幹線の出発時間になって・・玲奈は車両に乗り込みました。ドアが閉まりました。ドアの向こうで・・玲奈が泣きながら、私たちに手を振っているのが見えました。玲奈の口が、「また、会おうね」って動きました。私たちも泣きながら、「玲奈。また、会おうね」って叫びました。そして、玲奈に思い切り手を振りました。
新幹線が動き出しました。私の涙の目の中で・・新幹線の車両が小さくなっていって・・消えました。
そのとき、私はなぜか、もう玲奈には会えないような気がしました・・
こうして、玲奈のいないN女の生活が始まったのです。
ある日、私はあの書庫に一人で入ってみました。もちろん、書架はちゃんと戻してあります。すると、ある本が私の目に留まりました。それは、あのゾロアスター教に関する本で・・こんなことが書いてありました。
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ゾロアスター教の中で、悪魔アンラ・マンユ(Angra Mainyu)と対抗する善の神アフラマズダ(Ahura Mazdā)は、伝説によると「天使(Angel)」や「精霊(Spirit)」を創造したとされている。
(中略)
アフラマズダの周りには多くの天使がいるが、その中で特に重要なのは、アムシャスプンタ(Amesha Spenta、不滅の聖性)と呼ばれる高位の天使たちである。そのリーダー的な存在として知られるのがスプンタ・マンユ(Spenta Mainyu)で、宇宙の秩序を守り善を象徴する役割を担っていた。
(中略)
古代ペルシア美術や詩における狐の描写は、単なる動物を超えた精霊としての存在を暗示している。狐は、その俊敏で戦略的な性質から、宇宙の秩序を守るためのアフラマズダの「知恵のガイド(Guide of Wisdom)」としての役割を果たしてきた。特に、ゾロアスター教の「狐の足跡を追う儀式(Ritual of Following the Fox's Footprints)」には、狐の足跡を追うことで善と知恵への道が開かれるという信仰が確認できる。
ゾロアスター教における善悪の象徴とその展開
(The Symbolism of Good and Evil in Zoroastrianism and Its Development)
K大学大学院 人間・環境学研究科 総合人間学部 教授 佐野倉陽一著
角川選書
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これを読んで・・私の脳裏に、ある考えが浮かんできました。
天岸先生はひょっとしたら、善の神『アフラマズダ』だったのではないでしょうか? 悪魔『アンラ・マンユ』と、その祭司を務める鴨居先生をやっつけるために、N女の先生になっていた・・というのは考えすぎでしょうか? あのとき、校舎の裏で私と玲奈が見たのは、『アフラマズダ』である天岸先生が行う『狐の足跡を追う儀式』だったのではないしょうか?・・
そして、天使『スプンタ・マンユ』って・・ひょっとしたら、玲奈だったのでは? 玲奈は天岸先生の手助けをするために、このN女へ転校してきたのではないでしょうか?
あれから、天岸先生も、鴨居先生も、あの悪魔『アンラ・マンユ』の像も・・行方が分かりません。でも、私には・・鴨居先生が日本のどこかで、また、悪魔『アンラ・マンユ』に捧げる生贄を物色しているように思えてならないのです。
そして、天岸先生も玲奈も・・再び、それを阻止するために・・鴨居先生と『アンラ・マンユ』の像を追いかけていったのではないでしょうか?
すべては私の想像です(笑)。
さて、今回の事件に関して、謎はまだまだいっぱい残っています。たとえば・・
黒木さんは、角川本社ビルの8階から飛び降りる直前に、パソコンで仕事をしながら、どうして「キツネ」と叫んだのでしょうか?
ひょっとしたら、鴨居先生が、善の神『アフラマズダ』が黒木さんを襲ったように見せかけるために、黒木さんのパソコンに『キツネが黒木さんを襲う』という偽の映像を送り込んだのかもしれません。
また、書庫で、私と玲奈が、優花と夏葉の偽物に殺されかけたとき、どうして、鴨居先生が私たちを助けてくれたのでしょうか? 鴨居先生には、悪魔『アンラ・マンユ』に捧げる儀式のために・・私と玲奈を、あの秘密の部屋の『アンラ・マンユ』の像の前に連れていく必要があったのでしょうか?
天岸先生や鴨居先生は、天井が崩れ落ちたあの秘密の部屋から、どうして脱出できたのでしょうか? 人間を超えた存在である天岸先生や鴨居先生にとっては、崩れ落ちる天井など、何の問題にもならなかったのでしょうか?
そして・・善の神『アフラマズダ』が使っていた狐の精霊・・ひょっとしたら、この狐が日本の稲荷神社、つまり、お稲荷さんのルーツになっていったのではないでしょうか?
まだまだ疑問はいくらでもあります・・
しかし・・
これ以上は、いくら頑張っても、私には想像することしかできません。
そこで・・
この『深月美咲の民俗学日記』も、ここで一旦終わりにしたいと思います。
みなさん、こんなカクヨム初心者で、普通の女子高生に過ぎない私の日記に長々とお付き合いをいただいて、本当にありがとうございました。また、お星さまやレビュー、応援コメント、本当にありがとうございました。そのお陰で、私は何とか日記を書き続けることができたのです。
それもこれも全て・・みなさんのお陰です。本当にありがとうございました。
これからは・・私はまたヨミ専に戻りたいと思います。
えっ、カクヨムにはもう書かないの?・・ですって
う~ん・・
どうでしょうか(笑)?
気が向いたら、またカクヨムに何かアップするかもしれません・・
それは、『深月美咲の民俗学日記 パート2』というタイトルだったりして(笑)・・
そのときは・・みなさん、また応援してくださいね~♪
では、みなさん、それまで・・さようなら~♪
了
深月美咲の民俗学日記・・この学校には怖ろしい何かがいます 永嶋良一 @azuki-takuan
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