
学園を舞台としたミステリーとホラーを大募集!
772 作品
この度は「角川学園ミステリー&ホラー小説コンテスト【ナツガタリ'25】」にご応募いただき、誠にありがとうございました。
本コンテストは「ミステリー及びホラージャンルの新たな流行をカクヨムから生み出したい」という趣旨のもと開催されました。学園を絡めるという制約があるにももかかわらず、772作品のご応募がありました。皆さまに心よりお礼申し上げます。
応募作は予想以上にバリエーションに富み、「学園」という共通の舞台設定でありながら、王道の青春ミステリーや昨今ブームのモキュメンタリーホラーはもちろん、コージーミステリー、デスゲーム、さらにはSNSを題材にしたものまで、ジャンルの垣根を超えたラインナップとなりました。
しかしながら、斬新なアイデアや独自の設定を盛り込んだ意欲作が多数あった一方、完成度に課題を残す粗削りな作品も散見されました。
魅力的な導入に対して、肝心の謎解きや恐怖の演出が既視感のある展開にとどまっていたり、真相に近づくにつれてロジックが甘くなり失速してしまった作品、また、特殊な設定が単なる「舞台装置」に終始し、ミステリーとしての驚きや解決のカタルシスに結びついていないケースもありました。アイデアや設定の面白さを物語の推進力に変換し、最後まで描き切る構成力に、あと一歩の踏み込みがほしいところです。
また、ホラーについては、モキュメンタリーではないオーソドックスなホラーに、めぼしい作品が少なかったので、今後は「モキュメンタリー以外」にも目を向けてほしいと思います。
いずれにしても、細部のリアリティや演出の鮮度を磨くことで、より魅力的になる可能性を秘めた原石のような多数の応募作に、書き慣れていないジャンルへの挑戦に、熱量や努力を感じることができました。
残念ながら今回選ばれなかった応募者の方々も、これからもミステリーやホラーにチャレンジし、新たな作品を生み出すことを期待しています。
KADOKAWA小説編集者有志、悩みながら一次選考を行い、8作品が中間選考に進みました。いずれも物語の完成度やアイデアの独自性、展開の巧みさ、他の作品も読みたくなる作家性など、様々な点で注目すべき魅力がありました。
木爾チレン先生の最終選考によって大賞に選ばれたのは『E中学校2004年6月の給食献立表』です。ぜひ選評をご一読ください。
また、優秀賞には『余命三ヶ月の殺人』が選ばれました。事件や動機に主人公の成長や恋愛を上手く絡めた青春ミステリーとしての完成度を高く評価しました。
いずれの作品も書籍化を予定しています。楽しみにお待ちください。
今後もミステリーやホラー小説を募集するコンテストの開催を検討しています。次回のコンテストでまた素敵な作品と出会えることを楽しみにしています。
学園ミステリー&ホラー作品発掘プロジェクトチーム
2004年6月に、東京都K市立E中学校で生徒及び教職員に提供されていた給食の献立表。
面白い小説とは、よく出来た物語であること以上に、うまい文章とは、ただ技巧がうまいというだけではなく、読者自身に「読ませる力」を与えてくれるものだと私は考えています。
今回大賞に推した『E中学校2004年6月の給食献立表』は、圧倒的なリーダビリティを備え、私自身も読み進める手が止まりませんでした。
モキュメンタリーというジャンルは、近年作品数がぐんと増えたことで、より強い新規性が求められるようになっていると思います。
故に、ただ形式に寄りかかった作品を推すつもりはありませんでしたが、本作はむしろ、モキュメンタリーでないと恐怖が成立しない構造になっていました。
何より、給食献立表という日常のフォーマットを、恐怖の導線とする着想が鮮烈です。
食ホラーとしてもミステリーとしても、読む楽しさを提供してくれ、改めてモキュメンタリーの可能性と面白さを教えてもらいました。
この衝撃作が書籍として世に放たれた後の世界が、楽しみでなりません。
木爾チレン
これといった目標もなくただ漫然と生きてきた碓永は高校二年の夏休みになってもそれは変わらなかった。
そんなある日、友達の河野と行ったビルで大人達と喧嘩する少女を目にする。
それが彼の退屈な人生を一変させた
「角川学園ミステリー&ホラー小説コンテスト【ナツガタリ'25】」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております