偽りの友情

あんぶれら

最高の高校生活

7時26分 耳元付近からスマホのアラームが鳴っている。

僕は目を覚まし、アラームを止めた。スマホを見ると友達からの連絡がたくさん来ている。

一旦、連絡は返さずにベットから立ち上がりスマホをもって一回に降りる。


「おはよう、しょうちゃん」


「おはよう」


「もうご飯はできてるわよ、、ねえ、ずいぶん眠そうね、夜更かしでもしたの?」


「別に」


母親との会話を適当に済ませ、洗面所に顔を洗いに行く。


「あーあ、ニキビできてら」


朝からテンションが下がる出来事があったらその一日ずっと気分が重くなる。

しかも今日はみんなの前で音楽のグループ発表がある。たたでさえ顔のビジュアルが悪い日に限ってだ。高校生というものは特にオシャレや体の変化に敏感になってくる頃であるために昔に比べて、顔の変化にはよく気づくようになる。


      *********************


「いってらしゃい。事故には気を付けるのよ」


「はい、いってきます」


学校に行く準備を終わらせ、いつものように学校に向かう。

みんなは学校に行くという行為に面倒くさいなどと思うようだが、僕は高校生になって三ヶ月が経つ今、そのようなことは一ミリたりとも思ったことはない。

勿論、入学式などはとても緊張した。たたでさえ、中学生から高校生に上がり不安が募る中、僕は中学生の同級生も誰もいない、私立学校に入学したからだ。

僕の住んでいるところは田舎なため、公立高校が第一志望で私立高校は滑り止めという風潮がある。その為公立高校に落ちてしまった僕は、行きたくもない遠くの私立高校にいくことになったのだ。

だが、今はこの高校に入って正解だったと思っている。いや、正解どころか大正解だ。

最初は親に負担がかかってしまうなどと考えたが、お父さんが医師関係の仕事に就いているため正直お金に困ったことは一度もない。お金があれば友達も出来る。友達が多ければもちろん高校生活も楽しめるのだ。

僕は、入学してすぐの頃はは一軍男子の金魚の糞的な存在だったが、僕ががお金持ちだということを生かして、みんなにご飯などを奢ったり、積極的に遊びに行ったりして、今となっては友達もたくさんでき最高の毎日を過ごしている。


こんな日々が続けばいいのに


「おーい、しゅん」


「ん?」


声のした方に振り替える


「お、りょうすけ。おはよう」


「おはよう、しゅん、、てかまじで雨やばいな。これは電車遅延しそうだな。」


「遅延したらめんどくせーな。まあ、遅刻扱いならないしそんな気にすることじゃないだろ。」


「それもそうかあ。まあ、もし電車止まったらタクシーでも呼んでくれよ。しゅん。」


「まあ、任せておけよ。」


正直お金に困らないといったが最近、みんなが僕のことを「本当の友達」と思っているかが気になっている。少なくともりょうすけは唯一の小学校からの仲なのでそんなことは思ってないと思っているが、、、まあ、そんなこと気にしても無駄だ。意味の分からないことはあまり考えないようにしよう。



   *****************


何とか学校には遅刻せずに着くことができた、、、、




さて、どうしよう、、








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

偽りの友情 あんぶれら @chikuwa0

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画